実体リリース5 ページ22
怒っているだろうか。
騙されたと、憤りを感じているだろうか。
いいえ、きっと何も感じていないのでしょう。
私がいなくなったとことで、あの方にとっては便利な召使いがいなくなった──くらいの認識なのだろう。
いえ、そう思ってもらえるだけでも光栄だと思わなくては。
「あなたの未来に星の導きが在らんことを」
我が国伝統の挨拶を述べて、もう一度深く頭を下げる。
食堂は静かなままで、レオナ様は何も言ってくれなかった。
「挨拶が済んだのでしたら行きますよ」
「……はい」
私は視線を下ろしたまま、鏡の間に向かう寮監様の後に続いて歩いた。
＊
「学園長、お世話になりました。この件に関しては後日、正式に謝罪いたしますわ」
「いえ、こちらこそ大事なお嬢さんを……その……」
「まさか生徒に変身して侵入する者がいるなんて思いませんもの。我がウィンタベリーではありえませんが、理解しておりますわ」
「おそれいります……」
学園長は暗にセキュリティの甘さを指摘されて焦っている様子だった。
何か言いたげに私を見るが、結局口を噤んでペコペコと寮長に頭を下げ続けていた。
「行きますわよ」
「はい。学園長様、本当にご迷惑をおかけしました」
「いえ、お気をつけて。レグルス君についてはご実家に直接尋ねます。きっと、事情があるのでしょうから」
私は学園長に深々と頭を下げたあと、名残惜しさを感じながら寮監に続いて鏡に入った。
──瞬間、雷に打たれたような衝撃が全身を襲い、私は意識を失った。
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月歌兄弟(プロフ) - タイトルの通り、読み手も困惑しておりこれは続編なしではみられません！続編待ってます！(意:めちゃくちゃ面白いので続き見たいです) (11月11日 16時) (
レス) id: 175212f014 (このIDを非表示/違反報告)
ぺあ - き゜ゃぁぁぁぁぁ！！()やっとね！！やっとね！！おほほほほ！！！(こんなにも面白い作品を恵んでくださりありがとうございます！) (11月4日 21時) (レス) id: 04768797e7 (このIDを非表示/違反報告)
こめお(プロフ) - 需要ありまくりです！！続き待ってます！！！！引き続き執筆頑張ってください！ (11月4日 13時) (レス) @page24 id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2023年10月21日 20時
