実体リリース4 ページ21
ナイトレイブンカレッジのハーツラビュル寮とはまた違ったデザインだが、モチーフが同じなので共通部分が多い。
ここで制服ではなく寮服を着せたのは、私にハーツラビュル寮生としての自覚を持てというメッセージだろう。
首についていたリドル様の魔法が消えた代わりに、両手にハートの手錠がかけられていた。
これは寮監様のユニーク魔法。
相手の一切の魔法を封じ込め、目的の場所まで誘導する。
拘束を破った生徒がこうやって反省部屋に連れていかれるのを何度か見たことがある。
「……はぁ、まったく」
ああ、寮監様が頭を抱えてぴくぴくと眉を動かしている。
これはどんな罰則が待っているのか……恐怖で何も考えたくない。
「A・スターフィールド」
「はい……」
「お、」
「お？」
寮監様が真剣な眼差しで私の名を呼び、一呼吸おいて──……
「お願い戻ってきて！ 副寮長のあなたがいないと寮長がまともにお茶会を開いてくれないの！」
「ん！？」
突然その場で膝から崩れ落ち、両手で顔を覆った。
「他の子に頼んでも茶葉の扱い方も淹れ方もなっていないし、手際が悪くて時間までに準備が整わないし」
「え、あの……」
「砂糖の保管場所が分からないっていうから、発注してもらうと注文の単位を間違えて大量購入するわ、薔薇の色が違うから塗っておいてって言えば塗り方が雑で濁っているわで、もうストレスが……。お願い、戻ってきて……！」
「……」
寮監様、マジ泣きだった。
私の服の裾を引っ張りながら請う姿は、普段の彼女からは考えられないくらいキャラが崩れていた。
それはもう不憫に思うほどで、身内であるリドル様は気まずそうに目を逸らしていた。
「……わ、わかりました」
どっちみち正体がバレてしまったので、もうここにはいられない。
寮監様の指示に従い覚悟を決める。
「あの……少し、お待ちいただいてもよろしいですか」
「ええ。五分、差し上げましょう」
私は少し離れた場所にいるレオナ様とラギーに深々と頭を下げた。
そんな私を見て、ラギーは困惑の表情を浮かべていた。
当然だ。
友人が別人に入れ替わっていたのだから。
「……レオナ様」
本来の声で、背を向けて座るレオナ様の名前を呼ぶ。
振り向いてはくれなかったが、ぴくりと耳が動いた。
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月歌兄弟(プロフ) - タイトルの通り、読み手も困惑しておりこれは続編なしではみられません！続編待ってます！(意:めちゃくちゃ面白いので続き見たいです) (11月11日 16時) (
レス) id: 175212f014 (このIDを非表示/違反報告)
ぺあ - き゜ゃぁぁぁぁぁ！！()やっとね！！やっとね！！おほほほほ！！！(こんなにも面白い作品を恵んでくださりありがとうございます！) (11月4日 21時) (レス) id: 04768797e7 (このIDを非表示/違反報告)
こめお(プロフ) - 需要ありまくりです！！続き待ってます！！！！引き続き執筆頑張ってください！ (11月4日 13時) (レス) @page24 id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2023年10月21日 20時
