生存レジスタンス-2 ページ2
あまりの反応のなさに拍子抜けした上級生二人は、私をからかうのは諦めたらしい。
呆れた声でこう言った。
「ていうかさ、お前、たまには部活に顔を出せよ」
「そうだぞ。ホリデーが終わったらパタリと来なくなって……ま、寮長に良いようにこき使われてるってのは知ってるけど」
あ、部活の先輩でしたか。
礼儀のなっていない感じの悪い人だなと思ってしまった。
そうか、これが男子校の先輩後輩のノリってやつですか。
「……すみません」
私は二重の意味で謝っておいた。
先輩たちは「ははは」と軽く笑って、私の背中を軽く叩いたり頭を豪快に撫でた。
可愛がられてるんだね、レグルス。
「今日こそは部活に出てもらうぞ！」
「ほら、オレが連れてってやるからっ」
「え……？ ──……あ！ ちょ、ちょっと待ってくださいっ」
突然肩に担がれて、持っていた洗濯カゴを落とし、ついでにスマホも落ちた。
「リーダーがお前のこと心配してたぞ！」
「そーそー。元気な顔見せてやれよ」
「だから、あの、スマホを」
「今日もいつもの場所？」
「多分。もうみんな集まってるんじゃないか？」
お願い話を聞いて！
洗濯物は諦めるからせめてスマホを拾わせてください！！
結局要求を聞いてもらえず、上級生の肩に担がれる形で私はサバナクロー寮の廊下を駆け抜けていた。
＊
鏡舎を経て私が連れてこられたのは学園裏の森だった。
森の中の開けた場所、そこにいたのは五人のサバナクロー生だった。
「おう、来たのか。スターフィールド」
「寮長の雑用ばっかしてやがるから無理やり連れて来た」
「えっと……ここは？」
生徒同士がペアになって、魔法を撃ち合い決闘のような試合をしている。
サバイバル部と聞いていたんだけれど、なんだか違うような。
「俺たちのアジトだろ」
「アジト？」
「オイオイ。忘れっぽいにもほどがあるぜ。レオナ・キングスカラーを寮長の座から引きずり落とすためにこうやって特訓してんじゃねえか」
「え？」
寮長を引きずり下ろすための特訓？
「表立って攻撃魔法の特訓ができないから、サバイバル部ってことにしたんだっけ」
「そーそー。活動場所に森の中って申請してもなんも疑われなかったしな」
「ここで強さを身につけてアイツに挑むんだ。打倒レオナ・キングスカラーってな！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月歌兄弟(プロフ) - タイトルの通り、読み手も困惑しておりこれは続編なしではみられません！続編待ってます！(意:めちゃくちゃ面白いので続き見たいです) (11月11日 16時) (
レス) id: 175212f014 (このIDを非表示/違反報告)
ぺあ - き゜ゃぁぁぁぁぁ！！()やっとね！！やっとね！！おほほほほ！！！(こんなにも面白い作品を恵んでくださりありがとうございます！) (11月4日 21時) (レス) id: 04768797e7 (このIDを非表示/違反報告)
こめお(プロフ) - 需要ありまくりです！！続き待ってます！！！！引き続き執筆頑張ってください！ (11月4日 13時) (レス) @page24 id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2023年10月21日 20時
