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生存レジスタンス-1 ページ1

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「今日も一日終わったー」

本日最後の授業を終えて、ラギーは両腕を天井に抜けて伸びをしていた。

「今日の放課後も部活?」
「そうッスよ。てかレグルス君も部活に行かなくていいんスか?」
「…………え?」

レグルスって部活入ってたの?
聞いたことないんだけど。
え、なんだろう?
体を動かすのは好きだけど団体行動は苦手だし、個人主義で人間関係に頓着がなさそうな文化系の部活かな?

「一年の時にマジフト部に体験入部したけど一日で辞めて、その後に別の部活に入ってたッスよね。なんだっけ? えっとー……あ、そうそう。サバイバル部!」
「……」

めちゃくちゃ体育会系だった。
しかも一度はマジフト部に入部しようとしてたんだ。
好きだったもんね、マジフト。
将来はマジフト選手になりたいって言ってたっけ。
でも一日でギブアップしたんだ。
レオナ様の厳しい指導についていけなかったのかもしれない。
本当に、根性なしだなあ。
それにしてもサバイバル部か……。





そんな話をした翌日。
洗濯室に行くため廊下を歩いていたら、二人の上級生が前を塞ぐようにして話しかけてきた。

「おやおや〜誰かと思ったらついこの前、寮長に挑んで返り討ちにあったスターフィールド君じゃあないか」
「なになに? 寮長の洗濯?」
「雑用係も大変だなァ」
「……どうも」

いかつい雰囲気の大柄な獣人が二人。
私は警戒していると気づかれない程度に身構えた。
いざとなったら後ろに逃げられるように。

「まだナイトレイブンカレッジにいるなんて尊敬するぜ」
「今まで寮長に挑んで負けた奴らはみんなやめていったのになァ」
「そうそう。俺なら恥ずかしくてホリデー後に学校に戻ってこれねぇわ」
「毎日毎日、寮長にいいように使われてさぁ。皇子サマとしてのプライドはないのか?」
「……」

その皇子様は山のように高いプライドをへし折られて逃亡中ですが。

その見解はずばり的中している。
ただ、目の前にいるのが身代わりにされた別人だとは夢にも思っていないだけで。

まぁ、そういうことなのでレグルスに向けた挑発的な言葉は私には無効である。

生存レジスタンス-2→



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月歌兄弟(プロフ) - タイトルの通り、読み手も困惑しておりこれは続編なしではみられません!続編待ってます!(意:めちゃくちゃ面白いので続き見たいです) (11月11日 16時) (レス) id: 175212f014 (このIDを非表示/違反報告)
ぺあ - き゜ゃぁぁぁぁぁ!!()やっとね!!やっとね!!おほほほほ!!!(こんなにも面白い作品を恵んでくださりありがとうございます!) (11月4日 21時) (レス) id: 04768797e7 (このIDを非表示/違反報告)
こめお(プロフ) - 需要ありまくりです!!続き待ってます!!!!引き続き執筆頑張ってください! (11月4日 13時) (レス) @page24 id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑪瑙 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320  
作成日時:2023年10月21日 20時

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