6話 見破られる気持ち ページ8
監督の指示で帰る事になった部員たちは「ちぇー」や「なんだよー」と言いつまらなそうに帰っていった。
が、
その中でただ一人、監督に呼び止められた。
趙「万作くんは、残って下サイ」
万/貴「「え？」」
趙「遅くに女の子を一人で帰らせる訳にはいきマセンし、相手がいた方がやりやすいでショウ。それなら、一番仲が良い万作くんが良いと思ってデスネ〜」
万「あ…わ、分かりました」
え〜…まぁ…良いか。万作くんなら。
よし、やろう。
ポーン。
貴「わぁぁ！待って！」
ボールが変な方向にいっちゃったよー(棒)
というのを何度か繰り返した。これなら、選手としては使い物にならないと思ってもらえる。
万「あの、監督、サッカー出来なさそうですg趙「如月サン」
貴「は、はい？」
趙「あなた…
演技がお上手なようデスネ。」
貴「えっ…」
ば、バレてる…
貴「い、いえ！本気でやってます！」
趙「いいえ。あなたはまだ本気を出してマセン。本気を出すまで、今日は返しマセンよ。」
え！？嘘でしょ？見破られてる？
貴「ど、どうして、本気を出してないと思うんですか？」
趙「それは、練習中デス。練習中、あなたは、「避ける」、「パス」などの動作を口にしていまシタ。しかも、的確にデス。それに合わせて、足も軽く動いていマシタ。サッカーを出来ないと、好きでないと、出来ないことデス。」
私、無意識にそんなことしてたんだ…もう、隠せないな…
貴「…本気、出しても良いですか？」
趙「はい、どうぞ」
貴「万作くん、本気で、ボール取りにきてくれない？」
万「あ、あぁ！」
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作者名：零亞 | 作成日時：2018年6月2日 1時
