■にゃんこでごめんくちゃい■□大倉くんと愉快な仲間たち□

にゃんこ■26 ページ26

ガラガラガラガラドッカーーーーーン！！！


「「ギャアアアアアアアアア！！！」」


今にも降りだしそうな雨雲のせいで、昼間なのに薄暗い日曜日。

すばるくんを肩に乗せて丁度二人で空を見とった時やった。

一瞬ピカて光ったと思うたら、真上で鳴り響くカミナリの音。

僕の肩の上でビックリして飛び上がったすばるくんが顔にへばりついて、二人で同時に悲鳴を上げた。


「何や！？何や何や何や！？今の何や！？」

「ハミナリやで、ふばるふん」

「ハ！？何やて！？」

「ハミナリ」

「ハミダシ！？」

「ひゃう、ハミナリ」

「何言うとるか解れへん！！」


ベリっと顔にへばりついとるすばるくんを剥ぎ取って、フウと息をつく。

・・・むっちゃシッポ膨らんでる。


「離すなや！あかんて、離したらあかんて！！」

「怖いん？」

「怖ない！！怖ないけど今は離したらあかん！！」

「怖いんやん」


ちょっと離してすばるくん抱っこして、じっと見とったら手とか脚とかワタワタしてて。

泳いでるみたい、て思うたけど言うたら何となく怒られそうやから黙っとくけど。


「そういえばすばるくんカミナリ初めてやな」

「カミナリ！？アレがウワサのカミナリかいな！」

「どこでそんなホットな話題に上がっとんの？」


片手ですばるくん抱いて、もっかい空を見上げてみる。

雨は降ってへんねんけど、もういつ降ってもおかしなさそう。


「ねえ、すばるくん。雨降り出す前に買いもん行ってくるわ」

「ハア！？」

「降るかもしれへんから、すばるくんは留守番しとってな？」

「イヤや！！」

「すばるくん？」

「あかん！絶対イヤや、ほんまあかんて大倉」

「いつ又あんなん鳴るか解れへんのに一人でなんかようおらんで！？アホかお前」

「どないしようね」

「どないしようもクソも無いわ！行かんかったらええねん！」

「買いもんどうするん？今日のすばるくんのトッピング無いよ？」

「いらんし！！」

「ええのん？」

「トッピングいらんから大倉行ったらあかん！！」


困ったなぁ思うてすばる見てんけど。

絶対言えへんけど、ほんまに怖いんやろなて思うたんはな？

ちっさいすばるくんのでっかい目えがむっちゃ怯えとったんと。

そのちっさい手えでぎゅうて僕にしがみついとったから。

そんなん見てもうたら、置いて行かれへんやん？

すばるくん一人になんか出来ひんやん？

こない泣きそうなすばるくん、見た事ないもん。


ほんますばるくんて。


時々むっちゃカワイイね。

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