怖いよ。5~HSJ~

身代わりに。~ym.cn~(ﾘｸ) ページ2

山田真奈さんからのリクエスト！





・ym side







山田涼介はスターなんかじゃない。



全くかっこよくもない。








本当の山田涼介は…







「山田さん？もうギブアップですか？」





「ちがっ…ごめんなさい…ごめんなさい…」





「謝る前に早くやれよ、ほら！」









スタッフに弱みを握られ、言われるがままに辱めを受ける、そんな弱い人間だ。







今日は、左腕にカッターで何本も傷をつける。







ごめんなさい、お母さん…。




体を粗末にして、ごめんなさい。









でも…でも、やらないと…何されるか分からない。









「いっ…ぃた、い…痛いよ…」






「痛いんですか？」









スタッフ達は大笑い。









何が楽しいの？




俺はとっても辛いのに。









「…涼介…」






気がつくと、周りのスタッフはいなくなっていて知念が俺を優しく抱きしめていた。









「ち、ね…」



「もう喋らなくていい…よく頑張ったね…」









知念は静かに涙を流して俺の治療をしてくれた。









「…僕が皆にちゃんと言い訳してあげるからね。」





「うん…ありがとう。」








「…涼介…もう逃げよう…しんどい、のに…」









俺だって逃げたいよ。でも…









「…ダメなの。俺は逃げられない。」




「涼介…」









悲しそうな顔しないでよ。泣きそうになるじゃんか。









俺は知念の頬をそっと撫で、ニコリと笑って見せた。



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