■BLでごめんくちゃい■□イッツマイソウル□

eight■27 ページ27

「死ね！！ボケカス！！！ヤリチンのちっちゃいオッサンが！！」


そう言おうと開いたクチビルに、渋谷さんの指先が触れてコトバを止められる。

上クチビルも下クチビルもなぞるように触れられる。

何も言わんと薄く笑いながら見下ろして。

そのままゆっくり、もっかい目の前にしゃがみ込む。

あんまり優しくクチビル触るから、なんも言えんくなってもて。


「口」

「え？」

「口、開けてみ？」


そう言われて口開ける前に、渋谷さんの指先がクチビルの中に滑り込んでくる。

一本の指が二本になって、口の中を蠢いて。


「舌、出してみ？」


そう言われても口の中、指で撫で回してるからそんなん出来ひん。

ほっぺの内側とか、舌の上とか。

擽るみたいに蠢くから、そんなん出来ひん。

その指に。

自分で舌、絡めてるから。

そんなの、出来ひん。


「んっ・・・ふ・・・っ」


知らんかった。

口ん中て。

キモチええんや。

くちゅっと引き抜いた指を、渋谷さんが舌を出して指先から舐めていく。

赤い舌が蠢いて、二本の指に絡みつくみたいに舐めていく。


「こんなんされたい？」

「・・・え？」

「こんなで、舐められたい？」


「こないして」

「大倉を」

「下から上に」

「・・・むっちゃ舐めたい」


真っ直ぐ見つめて少しだけ笑いながら。

自分の指を舐めてはる渋谷さんが。


「こんな服なんか、全部取ってもうて」

「大倉の身体中、舐めたい」


ちゅぱって人差し指を奥まで咥えて、抜き出して。

その指をオレの口の中にゆっくり挿れる。

シャツのボタンの一番上、器用に片手で外しながら。

ゆっくり、首筋に近付くクチビル。


「ん・・・んんっ・・・」

「んー・・・あかんな」

「こんままやったらここでヤってまう」

「そんなエロ倉見せられてどんだけガマンせぇっちゅー話やろ」

「・・・」


また耳元に近付いて。

擽るみたいに、コトバを放つ。


「お前の事、むっちゃ抱きたいねん」


カラダの奥が、ビクンとする。

この人に抱かれたいて。

カラダのどっかがむっちゃ言うてる。


「どこがええ？」

「どこて？」

「ごっついホテルがええか？スケスケの風呂があるラブホがええか？」

「何でそんな極端なん」

「じゃあ」


「俺んちでええか？」


「・・・・・・」


渋谷さんが人を自分の部屋に入れへんのはむっちゃ有名で。

バイキンがつくとかワケの解らん事をいっつも言うてはるのに。

せやからむっちゃ、ビックリした。

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