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いや、休んでもらおうと思ってじゃないから!



「ごめん迷惑かけて。もう大丈夫だから帰るね、ありがとう」



ソファから起き上がって、そそくさと荷物をもってドアノブに右手をかけた。


と同時にもう左腕を掴まれた。



「ねえ、ちょっとまってよ。まだ治ったって言っても俺心配なんだけど!!もう少しゆっくりしていきなよ」


「ありがとう!でも私ほんとに大丈夫だし、終電来ちゃうからさ」


ほんとはまだ終電の時間なんかじゃない。でも、初対面の男の人の家にいきなりずっと居座るなんてできるわけない。



それじゃなくても、私はまだこの人のこと信用してないんだから。




「わかった。じゃあ、駅まで送っていく」


「いや遅いし、元太くんももう寝なね!1人で帰れるよ!」


「俺が送りたいからいいの!あと、元太くんって呼び方やだ。元太にしてよ」


「え…?ああ、うーん。」




とりあえず返事はしたけど、これから会うつもりなんてない。

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作者名:ぴぴ | 作成日時:2021年9月30日 23時

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