合同任務 ページ6
「どうだ?」
炭治郎は未だ涙目の善逸に問いかける。
「うん…落ち着いたら腹減ってきた」
「何か食べるもの持ってないのか?」
「ない」
そんなやり取りをしている二人の後ろを歩きながら在琉は相も変わらず瓢箪に入った酒を煽りつつニコニコとしていた。
「ほらこれ、食べるか?」
そう言い包みに一つ入ったおにぎりを手渡す炭治郎。
「ああ…ありがとう」
もぐっと一口食べると何かに気付いたのか善逸は炭治郎に目を向ける。
「炭治郎は食わないのか?」
「うん、それしかないから」
そう聞いた善逸はおにぎりを二つに割ると炭治郎に差し出し
「ほら、半分食えよ」
「え…いいのか?ありがとう!」
あらあら…元々自分のおにぎりだったのにありがとうだなんて優しい子ねえ〜、なんて在琉は思いつつそんな微笑ましい光景に頬を緩ませていた。
するといきなり炭治郎がぐるっとこちらに向いてくる。
『!…どうしたのかしらあ〜?』
「在琉は食べないのか?」
『ええ、大丈夫よお〜私は近くのお蕎麦屋で食べてきたばかりだからあ〜もうお腹いっぱいなのよう〜』
勿論嘘である。元来酒好きの在琉は胃に何か入れると酔いが回るのが遅くなる為、食事を全くと言うほどしていない。つまみなら食べる事もあるがそれも気持ち程度なもの。
そのまま炭治郎は在琉をじっと見つめると、自分が持っていた既に半分になっているおにぎりをまた半分にして差し出してきた。
『あらあら気持ちは嬉しいけれど本当にお腹いっぱい… 』
「遠慮しているんだろう?気にすることじゃないぞ!任務で空腹なのはあまりよくないぞ!」
「あっ!炭治郎だけずるい!在琉ちゃん!俺のもあげるよ〜!」
仕舞いには善逸ですら既に半分の手持ちのおにぎりを割って差し出してきた。
ありがた迷惑という言葉を知らないのか、という言葉を在琉は飲み込みながら笑顔を見繕う。
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alchl(プロフ) - ジュラさん» うわああなってこった!ありがとうございますううう (2019年11月8日 17時) (レス) id: 77ecf8abec (このIDを非表示/違反報告)
ジュラ(プロフ) - 善逸の苗字漢字間違えてますよ!!「吾」No!!「我」Yes!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 7c545174f1 (このIDを非表示/違反報告)
alchl(プロフ) - 古池さん» 教えて頂きありがとうございます!即刻外しました! (2019年11月8日 16時) (レス) id: 77ecf8abec (このIDを非表示/違反報告)
古池 - オリジナルフラグが立ってますよー違反ですから外して下さいねー (2019年11月8日 16時) (レス) id: fc0682df6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:alchl | 作成日時:2019年11月8日 15時