碧を掻き遊さむ０７(おついち) ページ20
「ハイ、そのつもりです。・・・あの、折角なのでおついちさんに折り入ってお願いがあるのですが良いですか？弟者に言うとはぐらかされてしまうので」
「ほいほい、何かな？」
「私の力量不足なら仕方ありませんが、可能であればもっと私の仕事を増やして頂きたいんです」
そんな彼女の申し出に、動かしていた指先を止めて僕は彼女の方へと振り返った。
「おん？そりゃまた何でかな？」
「組織に属している以上、御三方の為に尽くしたく、どんな些細な仕事でもすると弟者に進言したのですが、どうも私に回ってくる仕事量が少ない気がするんです。それだけでなく、行く先々で依頼されていた仕事がほぼ完了されている事も多くて・・・。最初は他の組織から引き抜かれた私に信頼性が無いからだと思っていたのですが、余りにもずっと続くのでおかしいと思い、何度か弟者に聞いたのですが、笑ってはぐらかされるばかりで・・・。あの様子だと一枚噛んでいる気がするんです。以前の事もあり、心配する彼の気持ちが分からないわけではないのですが、私の仕事は私が行いたいと思います」
まぁ、信頼性に関しては彼女が正式にこの組織に所属する前に、僕がネットに潜って経歴等をしっかりと調べたからそこは問題ないのだが、彼女の仕事の件は恋人である弟者に一任していた。
確かに彼女の力量にしては上がってくる報告書の数が少ないとは思っていたが・・・間違いなく弟者が裏で手回しをしているのだろう。その頭の回転の速さと実行力を己の仕事にも活かして欲しいものだ。
「・・・おーらい。じゃあ帰ったら早速指令書を送るよ。Aちゃんの仕事っぷりは以前の経歴と今までの仕事の成果から力量は充分承知してるつもりだし。弟者には僕から良く言っとくよ」
「有難うございます」
「ほいじゃ、ま、さっさとこんな辛気臭い所出ようか」
そう言って僕は最後の解錠ピンを合わせ、ピッキングツールを横へと捻った。ガチャリと言う音と共に、外へと通ずるドアが開き、僕は素早く持っていたピッキングツールを元の位置に戻し、愛用の銃を構えた。
「準備は良いかい？」
「ハイ！」
「それじゃあ、サクッと出口まで行きますか」
そう言って僕達は蛍光灯で照らされた廊下へと足を踏み出した。
【NEXT】
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アルバ(プロフ) - 雪さん» 初めまして今晩は。作品を読んでくださり有り難うございます！(*´ω｀*)亀更新で申し訳ありませんが、またちょこちょこ覗きに着てくだされば幸いですm(_ _)m (2023年4月21日 0時) (
レス) id: 72af701c94 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 何ヶ月何年経っても貴方様の書いてくださる作品に心癒されています！本当にありがとうございます！ (2023年4月15日 1時) (レス) id: 3b9fd3f12e (このIDを非表示/違反報告)
アルバ(プロフ) - 神威琉璃さん» 初めまして、今晩は。他の作品も読んで頂き有り難うございます(*´∀｀)そう言って頂けて、とても嬉しいです！(*´ω｀*)マフィアものも少しずつですが執筆しておりますので、ちょこちょこ遊びに来て頂ければ幸いです(*´-`) (2020年2月25日 23時) (レス) id: 0f4ad8ad92 (このIDを非表示/違反報告)
神威琉璃(プロフ) - はじめまして！アルバさんの小説はすべて読ませていただいて大ファンです！特にこのマフィアパロが相当大好きです！御三方のかっこよさ、ヒロイン達の可愛さ等など上げだしたらキリがありません！これからも応援しております！ (2020年2月25日 17時) (レス) id: ef9053a518 (このIDを非表示/違反報告)
アルバ(プロフ) - スノーさん» 初めまして、今晩は(*´ω`*)自由過ぎるくらいキャラを好き勝手書いていますが、そう言って頂けてとても嬉しいです！有難うございます！これからはもう少し更新スピードを上げられるよう頑張りたいと思いますので、遊びに来て頂ければ幸いですっ（´-`) (2020年2月23日 0時) (レス) id: d87d40427d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルバ | 作成日時：2018年11月10日 0時
