腐れ縁な貴方と2(アラスター) ページ4
つーかそれは共喰いじゃないのかと言う言葉が喉まで出掛かったが溜息と共に飲み込む。指摘したところで嬉々として味やらエグい何かを語るだけな気がするし、折角美味しいパフェを食べているのだ、血生臭い肉の話など聞きたくもない。そうこうしている内にウエイターがやって来て震える手で彼の前にコーヒーを置いた。
「やぁ、どうも」
礼を述べた彼の言葉に素早く一礼するとウエイターは足早に逃げる様に去って行った。
「相変わらずねぇ・・・」
そう呟きながら改めて私はパフェの山にスプーンを刺し入れ口へと運んだ。そんな私の言葉に彼は笑いながらコーヒーのカップを上品な仕草で持ち上げて口付けた。
「まったく、今すぐ獲って食べるわけでもないのに困ったものだ。少しはAを見習って欲しいね」
「あれが至極真っ当な反応だと思うけど?貴方と対峙して平気で居られるのはそれなりに力があるか単なる馬鹿のどっちかしか居ないでしょ。私から言わせばただのナルシストなサディストクズ野郎だけど」
「酷い言われようだなぁ。嗚呼、悲しくて泣いてしまいそうだよっ」
大袈裟に嘆くような素振りをするもの心にも無いセリフを口にする彼を無視し、私はスプーンを動かしながらそれでと先を促した。
「私に何か用?」
「はて?用とは?」
「用があって私に会いに来たんじゃないの?」
首を傾げる私に彼はいや別に?と私と同様首を傾げた。
「たまたま見かけて世間話しをしに来ただけさ。最近できた罪人を更生させるホテルは知っているだろう?」
「あぁ、ニュースでやってた贖罪をどうとか言うお姫様考案のホテルでしょ?それが?」
「私もそのホテルを手伝うことになったんだ〜」
両手を広げて声高らかに言う彼の声にキーンとマイク音にノイズが走り、一瞬辺りに静寂が流れる。呆気に取られる私だったが気を取り直して言葉を紡ぐ。
「1番そのホテルの存在意義から遠そうな貴方が手伝いだなんて・・・何、気でも狂ったの?」
「別に賛同したワケでも改心したいわけでもないよ。全ては私がこの先楽しむための投資さ」
「ふーん。まぁ、好きにすれば良いんじゃない?」
【NEXT】
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アルバ(プロフ) - 白うささん» コメント有り難うございます!(*´ω`*)亀更新ですがアニメ見ながら頑張りますのでちょこちょこ遊びに来て頂ければ幸いです! (2月11日 0時) (レス) id: 2a9e1da35c (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - え???え、え!?なんか神作見つけちゃったんだすけど、、好きすぎる、、、更新頑張ってください!! (2月10日 19時) (レス) @page5 id: 0256cf9f10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルバ | 作成日時:2024年2月3日 1時