獣の愛食(おついち) ページ47
ーーー貴方に身を委ねてーーー
貴方の手は大きいのね
「それは君に優しく触れるため」
私の頬に触れる手がそう言った。
貴方の腕は逞しいのね
「それは君を強く抱き締めるため」
私を抱き寄せる腕がそう言った。
貴方の翡翠の瞳はとても綺麗なのね
「それは可愛い君を愛でるため」
私を見つめる瞳がそう言った。
貴方の口から紡がれる声は素敵ね
「それは君に愛を誓うため」
私の唇にキスを落とす口がそう言った。
「全て君を愛するためにあるんだよ、A」
そう言って彼は優しく私に微笑み掛けた。
愛を知らない私に
貴方は惜しみない愛を注いでくれる
人は皆、貴方をオオカミだと言う
食べられてしまうから、決して彼を望んではいけないよと皆が言う
それでも構わないと思った
貴方になら、食べられても良いと想ったから
ねぇ、私を愛してくれる?
そう呟いて彼の頬に手を置いた私に彼は静かに微笑んだ。
「勿論、心から君だけを愛するよ」
そう言って彼は私の首筋にゆっくりと顔を埋めた。温かな彼の温もりを感じながら、私は彼を抱き締めて静かに瞳を閉じた。
【END】
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アルバ - コメント有難うございます!殆ど自己満足みたいな文章で申し訳ない感じですが、そう言って頂けると嬉しいです!また温かいお言葉有難うございます( ´ ▽ ` )毎日猛暑ですが、ななしのゴンベイさんもお体に気を付けて下さいませ。 (2018年7月18日 23時) (レス) id: 5ec2af47b2 (このIDを非表示/違反報告)
ななしのゴンベイ(プロフ) - 確りとした世界観と、読みごたえある文章に惚れ込みました。日々の癒しとして、これからも愛読させていただきます。日差しが厳しくなって参りましたが、お体には気をつけて執筆活動を楽しんでください。 (2018年7月18日 5時) (レス) id: 5d365d193a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルバ | 作成日時:2018年6月19日 12時