スキが欲しくて(Blue)1 ページ3
いい年してなんて思わないわけでもない。
でもね、思うんですよ。私だって少しくらい貴方に好きだっていって欲しいって。
「そう思うんですよね」
「まぁ、そらそうよね」
間違ったことは思ってないと思うよ、とおついちさんは包丁を動かす手を止めずに相槌を打ってくれた。
よかった、否定されなくて。
今は事務所で夕食の準備中。いつもは私だけで用意するんだけど、今日は暇だからとおついちさんが手伝ってくれてる。
今日の夕飯はミルフィーユカツです。
「あの兄者くんだしねぇ」
「あの兄者さんですけどね〜」
クスクス笑いながら相槌を打つ。
好きって言ってくれないから不安だ、と言うわけではないのは通じているようでおついちさんという人は本当にそういうのに敏い人だと思う。
兄者の顔を見てたらわかるよ、なんて言われれば少し照れ臭かった。
「贅沢かなぁ」
「僕はそうは思わんけどね。恥ずかしがってないで好き！くらい言えばいいのに」
「あはは、言ってくれたら嬉しいんですけどね」
「素直じゃないからねぇ彼も」
と言うより恥ずかしがり屋かな、なんて兄者さんをよく知るおついちさんは言う。
そう言うところも好きなんだから盲目ってこういうことかなぁなんて思いながら手を動かす。
「でも僕ならAちゃんが嫌ってほど好きって言ってあげるけどね」
なんてウィンク付きのお茶目な笑顔。私の髪を優しく耳にかけてくれた。
思わずポカンとしておついちさんを見上げれば、私が変な顔でもしていたのかクッと喉を鳴らして笑った、
「もぉおついちさん」
「あはは、冗談冗談」
なんて軽口を叩きながらおついちさんは揚がったよ、とカツをバットの上にあげた。
綺麗な狐色で見るからに美味しそう・・・。
決まったお皿を4枚取り出して並べる。もちろん赤は弟者くん、緑はおついちさん、青は兄者さん、そして私は淡い水色。これは兄者さんが用意してくれた私もお気に入りのお皿で…
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MITU(プロフ) - 沙月様>ありがとうございます。細々と更新していきますので、また読んでやってください。 (2020年11月19日 8時) (
レス) id: dcfa6d8c89 (このIDを非表示/違反報告)
沙月 - 次のお話楽しみにして待ってます！更新頑張ってください！ (2020年11月18日 23時) (レス) id: 8efc098497 (このIDを非表示/違反報告)
MITU(プロフ) - ミズキ様>温かいお言葉ありがとうございます。拙い文ではありますが、読んでいただけてとても嬉しいです。マイペースですがこれからも更新していきますので、よろしくお願いします。 (2020年11月18日 20時) (レス) id: dcfa6d8c89 (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ(プロフ) - どのお話も読了時は幸せな気持ちでいっぱいです。これからも読ませて頂けるのを楽しみにしています。 (2020年11月18日 20時) (レス) id: 41cdeb4c8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MITU | 作成日時：2020年11月15日 16時
