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「ありがとう嬉しい」
「そーですか」
「兄者さん、大好き」
にまにましながら締まりのない顔。そんな顔も好きだと思う。
あーー、と襲いくる羞恥に下を向けば、頭頂部に柔らかな感触。それがたわわだと気づくまで30秒要した。
優しい手つきで襟足部分の髪を撫でられる。
「兄者さん、恥ずかしかったでしょ」
「別に」
「ふふふ、本当嬉しい」
あなたが私を気にかけてくれだことが。
そう言われれば悪い気はしない。
首を上げれば由乃は俺の好きな笑顔で俺を見下ろしていた。
「いつも、世話になってるからな。その礼」
そっけなくそう伝えればAはうん、とひとつ頷いた。Aに喜んでもらえたらこんなの、なんてことないな。その笑った顔がが見たかったんだ。
「好きなだけ食え」
「はぁい。でも1人だと寂しいから、2人でね」
「あぁ」
たべるぞー！と意気込む由乃は俺の額に一度口付けて、食器棚へ足を向けた。
いつもより少しテンション高めの由乃に、自然と俺も笑みが溢れる。
「あ、でもね兄者さん」
フォークを2本持った由乃が振り返り一本俺に差し出す。
「メロさんたちの手前、あぁ言ったけどね。私の本当の夢は兄者さんのお嫁さんになることだたり、して」
Aの言葉にカランっと受け取ったフォークを落とす。
少し緊張した面持ちで俺を見て何ちゃって、とつぶやくAの声は少し震えてた。
照れたように笑うAの腰に手を回して挑発的に笑ってやった。
「なにA、そんな簡単なことでいいのか？」
「あ、兄者さん？」
「そんなのいつでも叶えてやるよ」
「え？ええ？」
「子供は何人欲しい？」
「は？？？え？？？？」
俺の返しに心底驚いたのか顔を真っ赤にして金魚のように口をはくはくとさせ完全にフリーズした。
うそ、と譫言のようにいうAの腰を抱き、嘘じゃない、と言えば泣きそうな顔をして俺を見上げる。
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MITU(プロフ) - 沙月様>ありがとうございます。細々と更新していきますので、また読んでやってください。 (2020年11月19日 8時) (
レス) id: dcfa6d8c89 (このIDを非表示/違反報告)
沙月 - 次のお話楽しみにして待ってます！更新頑張ってください！ (2020年11月18日 23時) (レス) id: 8efc098497 (このIDを非表示/違反報告)
MITU(プロフ) - ミズキ様>温かいお言葉ありがとうございます。拙い文ではありますが、読んでいただけてとても嬉しいです。マイペースですがこれからも更新していきますので、よろしくお願いします。 (2020年11月18日 20時) (レス) id: dcfa6d8c89 (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ(プロフ) - どのお話も読了時は幸せな気持ちでいっぱいです。これからも読ませて頂けるのを楽しみにしています。 (2020年11月18日 20時) (レス) id: 41cdeb4c8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MITU | 作成日時：2020年11月15日 16時
