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「あとで、な」
抑えたボリューム、掠れた声に腹立たしささえ覚えるほどのイケメンスマイル。
ぞくりとするそれらに顔が熱くんるのを感じた。
えっちすぎませんかこの人……。
ヘッドホンから兄者〜？と弟者くんの声がしてハッとなって慌てて離れる。
私の反応がお気に召したのかなんなのか、肩を震わせて笑ってる兄者さんは震える声も隠さず「おう、悪りぃ」と返事をしていた。
何やらコメントを見ながら談笑している兄者さんは大変切り替えが早いらしく、私はまだ少し混乱していてかれが何を話しているか頭に入ってこない。
けれどやられっぱなしも性に合わない。
すくっと音も立てず立ち上がると、もうゲームに集中してるらしい兄者さんの背後にそっと移動してヘッドホンの右側を掴んで少し隙間を開けるとそこに口を寄せる。兄者さんの方がピクリとはねる。
「 」
小声で囁いて素早く離れる。スタンバイ画面といえどコントローラーを握る彼は少し動きが遅く捕まることもなく、扉の前まで逃げるとあんぐりとする兄者に悪戯っぽくシーっと人差し指を唇に寄せて笑って部屋を出た。
「なんなの！？」
「何が？！」
と言う兄者の悲鳴と困惑する弟者くんの声が聞こえた。
ちょっと邪魔しちゃったかな、と言う罪悪感といたずらが成功した高揚感からフハッと笑ってしまった。
煽るだけ煽ってしまったような気もしないこともないけど……後で襲う後悔の念は今は気付かないふりをして……とりあえず据え膳の準備でもしておこうかな……なんて思いながら私はとりあえずお風呂に入ることにした。
その後きっかり30分後、お風呂で汗を流していた私の元に兄者がありえないくらい真顔で突撃してきたのは言うまでもなかった。
無駄な煽りは禁止
(兄者……？)
(…………弟者ぁ、30分で決着つけんぞ)
(えぇ…………声こわぁ……)
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MITU(プロフ) - 沙月様>ありがとうございます。細々と更新していきますので、また読んでやってください。 (2020年11月19日 8時) (
レス) id: dcfa6d8c89 (このIDを非表示/違反報告)
沙月 - 次のお話楽しみにして待ってます！更新頑張ってください！ (2020年11月18日 23時) (レス) id: 8efc098497 (このIDを非表示/違反報告)
MITU(プロフ) - ミズキ様>温かいお言葉ありがとうございます。拙い文ではありますが、読んでいただけてとても嬉しいです。マイペースですがこれからも更新していきますので、よろしくお願いします。 (2020年11月18日 20時) (レス) id: dcfa6d8c89 (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ(プロフ) - どのお話も読了時は幸せな気持ちでいっぱいです。これからも読ませて頂けるのを楽しみにしています。 (2020年11月18日 20時) (レス) id: 41cdeb4c8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MITU | 作成日時：2020年11月15日 16時
