reo's time ページ16
Aサイド
いつもの朝 、あたしは玲於よりも 先に起きて
鼻歌を歌いながら キッチンに立っていると
後ろから感じる重み 。
「 おはよ玲於 。」
『 ん 。』
そんな会話の中 、あたしの首筋と 玲於のほっぺが
当たってて 分かったこと 。
「 玲於しんどいでしょ 。」
『 ... 。』
いやいや 、何か反応してくださいよ 。
「 あとで行くから 熱測ってきて ？ 」
と言うとソファーに座って 素直に測り始めた 。
火を止めて 、玲於の横に座る 。
「 何度だった？ 」
『 38度 』
久しぶりの高熱に 体がだるいのか
体重を私に預けてくる 。
「 とりあえず 、ベッド行こっか 。」
足元がふらふらしてる玲於を支えながら
ベッドに寝かせて 必要なものを持ってこようと
立ち上がったとき 。
「 ん？ 」
『 A 、ここ 、いて 。』
私の袖をピッと掴みながら 言ってきた玲於 。
具合悪いときって 誰かに甘えたくなるよね 。
「 ん 、わかった 。
安心して寝ていいよ 。」
と顔が真っ赤な玲於の手を握って 、
お腹のあたりをポンポンしてあげる 。
『 今日 ふたりともやすみだったのに 、ごめん 。』
すると 、玲於が小さな声で 謝ってきた 。
どこまでも優しいなあ 。
「 大丈夫 、お出かけなんていつでもできるでしょ？
また今度 ゆっくり行こうね 。」
『 ん 、じゃあ口だとうつるから 、ここ 。』
急に よいしょと起き上がって
わたしのほっぺたにキスしてきて 。
「 んも 、今することじゃないでしょ 。
はやく寝てください玲於ちゃ〜ん 。」
ちょっと不意打ちは照れるよ 、、。
『 うるせ 、ちゃん付け ... 』
「 はいはい 、病人は黙って寝るの 。」
風邪のせいで少し涙目で 口調がほわほわしてて
すっごい可愛い (笑)
髪の毛を撫でながら お腹を優しく叩いてあげると
ものの数分で寝ちゃった 。
ほんとに赤ちゃんみたい 。
(「 早く治りますよーに 。」)
・
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作者名：りぼん | 作成日時：2017年5月4日 20時
