Seasons 〜rmpg girl〜

liar ページ47

・○○ side



壱馬「…………………」


気まずい。めちゃくちゃ気まずい。


今日は大樹さんとダブル主演のドラマliarの初回放送日。


さっきまで大樹さんと配信してたのが終わって1人でリアタイしようと思ってたのに…

「俺も見る」と言って当たり前とでも言いたげな顔して隣に座った壱馬さん。


え？絶対嫌です、なんて言えるはずもなく……


結局始まってしまったドラマ。

壱馬さんは終始無言でドラマを見続けていた。

これは、絶対……怒ってる、。



『わっ、トレンド入ってる……』


スマホの通知音が鳴り止まず、とりあえず開けば大樹さんからトレンド入りしていると連絡がきていた。

他にもメンバーから大量の連絡がきていて、グルチャの方は実況でもしてるのかって言うくらいの件数がたまっていた。



壱馬「○○、」

『へ、へいっ、？！』


急に壱馬さんに名前を呼ばれて変な返事をしてしまった。最悪。


壱馬「なんやねん笑 へいって、笑」


あ、あれ、？いがいと、、ふつう、？



壱馬「ごめん、ずっと黙ってたから…怒ってるかと思った？」



びっくりしすぎて声が出なくて、こくこくと首を縦に動かせば……



撮影頑張ったなって優しくふわって笑って抱き締めてくれた。


この役を演じるための体づくりや今までやったことがない役柄への不安もあったりで…



壱馬「お疲れ様、」


自然と涙が溢れていた。



めちゃくちゃ泣いて落ち着いてきた頃、



壱馬「あ、でも、次回からは見れないかも、ごめん」

『え？』

壱馬「いや、流石に…うん。あそこまでとは思ってなかった」

『えぇ、怒ってないんじゃないんですか！？』

壱馬「怒ってはないけど、嫉妬はしてる」

『っ、へ、』

壱馬「当たり前やん……俺の彼女やし…大樹さんでも泣かせるとか許さん」



あっ、そこですか……？


いや、もうそんなんどうでも良くて……



『壱馬さん、』

壱馬「ん？」

『可愛すぎます』

壱馬「寝る」

『なんでぇ、！？』



それでもきっと、優しいから、2話からも見てくれるんだろうなぁって思ったりしてる今日この頃。

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