第13話 ページ13
ーーもうひとつの作用！？
『そ、そんなことよりもーー私は、子供なんて欲しくない！！』
気持ちが爆発してしまった。
『お父様の子供を身籠るなんてーー絶対にイヤッ！！』
その言葉に、ルイの表情が冷たくなった。
「………はぁ………キノ………」
ルイは大きなため息を吐くと、無抵抗なキノの身体を持ち上げ、ベッドへと運んだ。
ドサッ、ギシッーー！と、ベッドが大きく揺れて軋んだ。
ルイは両手をついてキノ見下ろす。
「……我儘を言うなんて、お前らしくないね。素直で物分りの良い子だったじゃないか」
『こんなことを言われてされてーー良い子でいるほうがおかしいわっ！』
押し倒された状態でも、キノは強い口調で言い換えした。
「キノ、ウランバルト家に生まれたからには、一族の掟として守らなければならないんだよ。現当主であるこの私に逆らうことは許されない。血の掟は絶対だ」
『それなら、守らなければよいではありませんかっ！こんな無理矢理ーー横暴過ぎます！！』
「一族繁栄をもたらす大事な掟を、お前はどうして受け入れようと思わないんだい？」
『愛がないからよっ！！』
「ーー……何を言うかと思えば……くだらない」
『なっーー！』
ルイはあやすようにキノの頬を優しく撫で、それから滑るように指を艶めかしく這わせると、キノの唇を上からなぞった。
その目は父親のまま。
「大丈夫。優しくする。痛いのは最初だけだよ。すぐに慣れるし、あとは気持ち良いだけだから」
そして、耳元で甘く囁いた。
「愛しているよ」
その愛が、全く感じられなかった。
何を言っても伝わらない。
気持ちを無視されたことが、物凄いショックだった。
『んっーー！？』
無抵抗な唇を、ルイはまた奪った。
涙が全然止まらない。
滝のように涙が流れ落ちていく。
香の甘い匂いが纏わりつくせいで身体に力が入らず抵抗すらできないまま、服を剥ぎ取られ、あっという間にキノは真っ裸にされてしまった。
華奢な手足、細くしなやかな曲線美を描いたくびれ、美しく浮き上がった鎖骨の下には手の平に丁度良く収まるほどに膨らんだ胸、その中心には色鮮やかなピンク色をした乳輪ーー
美しい仕上がりの成長を遂げた裸体を見て、ルイはうっとりした。
「ああ……キノ、綺麗だよ」
そう言うと、ルイはキノの首筋にキスを落とした。
瞬間、ビクンッ！と身体が跳ね上がった。
『いーーいやあ！』
顔を仰け反らせ、精一杯拒絶したが、ルイには通用したかった。
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作者名：あっちゃん | 作成日時：2023年5月5日 9時
