41話 −別れ− ページ40
「マホロア！どうにかならないの！？」
「どうにもならないヨ。コレは彼等の運命なんダ」
「そんな…」
よもぎはどうしてもマホとソウルが消えてしまうのが嫌だった。マホはとても優しい心の持ち主で、もっと話がしたいし、もっと一緒に居たい。ソウルには色々酷い目に合わされたが、やっぱり消えるとなると胸が痛む。
「やだよ…！消えちゃうなんて…」
よもぎの目から涙が零れる。濡れた頬に何かが触れた。
「マホ…」
それはマホの手だった。まるでよもぎの涙を拭う様にマホの手がよもぎの頬に触れていた。そのマホの表情は微笑んでいて、やはり悲しげな表情は見せていなかった。よもぎも泣いてはいけないと必死に涙を堪えようとするが、その涙は止まらずに零れ続ける。
「マタ、違うカタチで出会えたらイイネ」
マホロアは小さくそう言った。マホはその声を聞き逃さずにふわりと微笑んだ。
「サヨウナラ…マホ、ソウル。もうボクは間違えナイ。支配して手に入れるんじゃナクテ、ちゃんと自分で見つけるヨ。自分の、ボクの居場所をネッ！」
マホロアはウィンクをして明るくそう言った。その目には涙が浮かんでいた。マホはその言葉を聞いて小さく頷くとさらさらと砂の様に消えていった。
「これでマスタークラウンは消滅したのだな」
「そうダヨ、マスタークラウンは完全に消滅シタ」
「ちょっと待てヨ」
「そうか」
リアルダークマターがよもぎに視線をやると、よもぎはまだ泣いていた。余程ショックなのだろう。リアルダークマターは小さく溜め息を吐いてよもぎの傍に寄る。
「よもぎ、これで良かったんだ。だからもう泣くな」
「わかっ…わかってるよ…」
服の袖で何回も涙を拭くが、次から次へと溢れる涙を止められない。
「オイコラ、なにムシしてくれテンダ」
ソウルが真顔でそう言うとマルクがぷっと吹き出す。
「気づかれてないんじゃないのー？残念なのさ」
「あー、コンナニ早く消えてくれって思ったノハ初めてダヨ」
何故かソウルだけ消えるスピードが遅いらしく、まだ角が消えただけで顔は綺麗に残っている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テテルカ天使(プロフ) - クローンステラさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ゆっくりになってしまいますが、頑張ります♪ (2018年6月9日 23時) (
レス) id: 378bd59ebd (このIDを非表示/違反報告)
クローンステラ - マホロアをダークマター一族も本当に大好きなので、まさに天国のような作品です!!これからもご自身のペースで頑張って下さい! (2018年6月8日 22時) (レス) id: a7087f7ad1 (このIDを非表示/違反報告)
シャルア - はい！ (2018年5月17日 18時) (レス) id: 02ea73cb92 (このIDを非表示/違反報告)
テテルカ天使(プロフ) - シャルアさん» ここでのチャットはあまりよくないようなので、宜しければ http://www.3751chat.com/ChatRoom?room_id=520421 でお話しませんか？ (2018年5月17日 16時) (レス) id: 378bd59ebd (このIDを非表示/違反報告)
テテルカ天使(プロフ) - シャルアさん» あ〜わかります！エンデニルのソウル可愛いですよね！最初あのギャップに驚きました(´ー｀*) (2018年5月17日 16時) (レス) id: 378bd59ebd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：テテルカ天使 | 作成日時：2018年3月22日 7時
