2話 −ストライク− ページ3
「お、お手洗いではなくてですね...」
よもぎが震えた声でそう言うと、ダークゼロが溜め息を吐いてゼロツーの前に立つ。ダークゼロの行動にゼロツーはまたきょとんとした表情になり"何だ急に"と言って後退りする。
「彼女は怯えているノデス!そんな事も分からないノデスカ?」
ゼロツーは"そういう事かー"と言って苦笑した。
「それも無理はない。何せ突然...」
「違うんです!」
思わず声を荒らげてしまったよもぎ。その声に1番大きく反応したのはゼロツーだ。
「お、おい…やっぱりトイレじゃないか…」
「え、この状態で本気デスカ…?」
結構大きめのコソコソ話しをしているゼロツーとダークゼロ。しかしゼロは表情ひとつ変えず、よもぎの次の言葉を待っていた。
「ゼロ様があまりにカッコよくて震えが止まらないんですけどぉ!見た目と性格のギャップがまた堪らん!ドストライクです!!」
「なに!漏らしただと!?」
何をどう聞いたらそうなるのか分からないが、ゼロツーが言う。しかしその表情は真剣そのもの。ふざけているのではなく、素なのだ。ダークゼロがパシッとゼロツーの頭を叩く。
「ちょっと黙っていて下サイ。後でワタクシのクッキーあげマスカラ」
溜め息混じりでそう言うと、ゼロツーは子どもの様に目を輝かせて大きく頷いた。
「何を言い出すかと思えば下らぬ事を……」
「下らなくなんてありませんよ!ゼロ様はかっこいいです!ゼロツーさんは可愛い!ダークゼロさんはヒトデそのもの!もう最高ですよ!!」
「あの、ワタクシに関してはただのわるぐ」
「あー!もうずっとここに居たい!ここで暮らしますね!」
ダークゼロの言葉を遮り言葉を続け、勢いでゼロに抱きつくよもぎ。ゼロの身体はとても柔らかく弾力があり、ちょっと高いクッションよりもずっと触り心地がいい。
おおー!これは一家に1個は欲しい!
抱きついたままふとゼロの顔を見上げると、やっぱりゼロの表情は一切変わらず、無表情だった。
「…そろそろ説明をしても宜しいか?」
目すら合わせずゼロが低い声で言う。よもぎはまだ抱きついたまま"はい!お願いします"と言った。
「いいなぁ…我もああやってゼロ様にぎゅーってしてみたい…」
小さな声で小さな要望を呟くゼロツーくん。
13人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テテルカ天使(プロフ) - クローンステラさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!ゆっくりになってしまいますが、頑張ります♪ (2018年6月9日 23時) (レス) id: 378bd59ebd (このIDを非表示/違反報告)
クローンステラ - マホロアをダークマター一族も本当に大好きなので、まさに天国のような作品です!!これからもご自身のペースで頑張って下さい! (2018年6月8日 22時) (レス) id: a7087f7ad1 (このIDを非表示/違反報告)
シャルア - はい! (2018年5月17日 18時) (レス) id: 02ea73cb92 (このIDを非表示/違反報告)
テテルカ天使(プロフ) - シャルアさん» ここでのチャットはあまりよくないようなので、宜しければ http://www.3751chat.com/ChatRoom?room_id=520421 でお話しませんか? (2018年5月17日 16時) (レス) id: 378bd59ebd (このIDを非表示/違反報告)
テテルカ天使(プロフ) - シャルアさん» あ〜わかります!エンデニルのソウル可愛いですよね!最初あのギャップに驚きました(´ー`*) (2018年5月17日 16時) (レス) id: 378bd59ebd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テテルカ天使 | 作成日時:2018年3月22日 7時