青く澄んでは (ページ15)

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『川上さん』

テーブルでPCを使って作業していた川上さんに近寄る。

『ここでお手伝いさせてもらっても良いですか…？』

川上さんはPCから目線を私に合わせて、微笑んだ。

「Aさんがやりたいんならええんちゃう？」

『ありがとうございます…！』

「ん。それに、」

そこまで言うと、「ちょっとこっち」と手招きされる。

さっきの伊沢さんと同じように耳打ちの体勢になった。

「俺はおってくれた方が嬉しいし」

『なっ…！！』

思わず飛び退く。

な、何てことを…！
何だこの人天然タラシか！？
それとも狙ってるのか！？それはただのタラシ！！

それを見ていた福良さんが、

「川上、Aちゃんに何言ったの～？」

と囃し立てるように言った。

「何でもないです」

「何でもないことないでしょ。
Aちゃん顔真っ赤だよ？」

「川上さんの破廉恥ー！」

「こうちゃんうるさい」

一方私はというと、川上さんから飛び退いたまま口をパクパクさせて呆然としていた。

「Aちゃん魚みたいに口パクパクさせてる」

と山本さんに笑われた。

山本さんにまで笑われた…！

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