青く澄んでは (ページ13)

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「なるほど、それで1ヶ月東京にいるのか」

『はい、そうです』

少し話したら緊張がほぐれてきた。

それを川上さんに言ったら、「ほれみ、大丈夫やったやん」と言われた。
少しドヤ顔で。

「Aちゃんさ、4回生ってことは今年22？」

伊沢さんにまさかの名前呼びをされびっくりする。

『な、名前…！』

「いいじゃん、白夜ちゃんって綺麗だけど少し言いにくいし！Aちゃんの方が仲良くなれる感じもするし！」

「伊沢、その言い方は何かセクハラっぽいよ」

「えー福良さんひどい」

まあ確かに白夜って濁点入ってるし、ちょっと言いづらいよね。
自分でもそう思う。

「で？22になる？」

『あ、はい、そうです！
今21で今年22になります』

「え！じゃあ俺と同い年だ！」

と声をあげたのは、こうちゃんこと渡辺さん。

「お互いため口にしようよ！
あと俺もAちゃんって呼んで良い？」

『わ！嬉しい…！ぜひ！』

「俺のことはこうちゃんって呼んでね」

『わかった』

スマホの前ではいつもこうちゃんって呼んでましたー！本人の前でも呼べるなんて！幸せ！

嬉しさが抑えきれずにいると、隣の山本さんが「いいな～俺も！」と入ってきた。

「ね！俺もいい？」

『は、はい！大丈夫です！』

「やったー！ありがとうね、Aちゃん」

そう言ってにこっと笑う山本さん。

え、可愛すぎる…歳上だけど可愛すぎる…

「あれ、川上は何て呼んでんの？」

福良さんがパソコンを構う川上さんを見て聞く。

『川上さんには苗字で…「Aさんって呼んでます」

え？

私の前に座っていた伊沢さんが、にやりと笑う。

あれ、私苗字で呼ばれてたはずなんだけど…？

ぽかんとする私を見て、福良さんが「なるほどね」と呟いた。

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