青く澄んでは (ページ12)

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「緊張しすぎやって」

『し、しますよそりゃ…だってファンですもん…』

心臓が、終わる。
まさかこんなことになるとは思わんやん…
昨日川上さんと会ったばっかなのに…それもまだ信じれとらんのに…

「この時間なら誰もおらへんよ」

『…本当ですか？』

「うん」

『なら大丈夫か…」

ちょっと気楽になった。
せっかく連れてってもらえるんだし、楽しもう…！

『おじゃまします』

「はいどうぞ」

ここがオフィスかあ…
QuizKnockの皆さんが記事を書いたり撮影をしたり編集をしたりする場所。

まさかこの目で見ることができるなんて。

そんなことを考えていると、川上さんが

「お疲れさまです」

と、中のドアを開けた。
そして、私もそのあとに付いていこうとした

んだけど、

「お、川上お疲れ」
「お疲れさまです」
「川上さんお疲れさまです」
「お疲れ～」

中から男性の声が聞こえて足を止める。
それも複数人。

え？あれ？
誰か、いません？
何人かいません？
川上さん？

「白夜さん何しとるん、はよこや」

そんな私など露知らず、中からちょいちょいと手招きする川上さん。

『え…あ、いや…』

口をパクパクさせる私を見て、「ほらこっち」と痺れを切らしたように私の手を取った。

「皆さんちょっと紹介したい人がいるんですけど良いですか」

「お！誰誰！彼女…「じゃないです」…はい」

伊沢さんと思わしき人が川上さんに遮られ凹んでいる。

「また綺麗な人だね。
はじめまして、福良です」

『そんなそんな…！
は、はじめまして、白夜です！』

福良さんが目の前まで来て、握手をしてくれた。

え、これは現実…？

「白夜さんっていうんですね！綺麗な苗字…！
山本です、よろしくお願いします」

『ありがとうございます…！
よろしくお願いします』

「渡辺航平です、よろしくお願いします！」

『こちらこそお願いしますーー！』

すごい、QuizKnockの人たちだ…！
挨拶してくださったーーすごいーー信じれん！

と、そんな私の前にさっき凹んでいた伊沢さんが立った。

「どうも、QuizKnock編集長の伊沢です。
よろしく、白夜さん！」

『は、はい！存じ上げております！
よろしくお願いします！』

ニカッと笑った伊沢さんの白い歯が見えた。

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