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「…」
『…』
気まずい。
いや、本当に何だこの空間。
人見知りなんて昔からしたことなかったし、初対面で有ろうと無かろうと話は続く方なのに。
そんなこと今は関係ない。
喋れるはずない。というか見れない。
私が見ないことがあちらにもバレてるみたいだし、あんなこと言わせちゃうし…
そうじゃないんだよなあ…逆なんだよな…ファンなんですよ…
「ふう」
た、ため息…!?
今のはだめなやつだよね、いやもうこれは腹をくくるしかないのか。
「コーヒー、好き?」
『え…?』
突然の質問に、一瞬時が止まったように感じる。
米津玄師さんを見ると、優しい顔でこちらを見ていた。
『えっと…はい、好きです』
「そうなんだ。ここの店のは?」
『ここのが一番好きです!
マスターが淹れてくれるコーヒーすごく美味しくて』
このお店のコーヒーの話になると、どうしてもテンションが上がってしまう。
優しい味が本当に好きで、ずっと居たくなるような雰囲気。
「ふっ」
私ではない小さな笑い声に我にかえった。
米津玄師さんが笑っていた。
「やっと俺に笑ってくれたね」
『え…私、ですか?』
「そう。ずっと難しい顔してたから」
あ…
そんな顔してたんだ。うわあ、そんな顔見せちゃってたんだ。
「うん、でもわかるよ。俺も人見知りなので」
『あ…えっと、私人見知りではなくて…』
「あれそうなの?てっきりそうかなって」
『すいません』
米津玄師さんは少し首を傾げた。
これは、言わねば。
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ひいろ(プロフ) - 碧穂(??)さん» ありがとうございます。この距離感が今後どうなるかお楽しみに…!また更新させていただきます。よろしくお願いします。 (2019年9月23日 15時) (レス) id: f379a93b96 (このIDを非表示/違反報告)
ひいろ(プロフ) - れいさん» ありがとうございます。また更新させていただきます。よろしくお願いします! (2019年9月23日 15時) (レス) id: f379a93b96 (このIDを非表示/違反報告)
碧穂(??)(プロフ) - 初めまして!コメント失礼します。主人公と米津さんのやり取りや距離感が何だか可愛らしくて、とても好きなお話です(*´ω`*)更新されているところまで読み終えても読み返してしまいます…笑 いつもありがとうございます! (2019年8月20日 7時) (レス) id: deb8b25063 (このIDを非表示/違反報告)
れい - はじめまして!とても素敵なお話ですね。いつも楽しみにしてます! (2019年4月13日 17時) (レス) id: 51a47f014d (このIDを非表示/違反報告)
ひいろ(プロフ) - ゆかさん» そう言っていただけてありがたいです…!なるべく毎日多くの話数更新できるよう頑張ります。 (2019年3月4日 23時) (レス) id: f379a93b96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひいろ | 作成日時:2019年1月1日 2時