その5 天国のあとは、本当の天国……? by主人公 ページ10
『刑務作業終わりの時間だよ〜お疲れ様!』
「おやつに乾燥昆布もらえて嬉しかった!明日ももらえる?」
紺布は昆布ガチ勢である。君、見た目も名前も昆布みたいだからね……。
『刑務作業頑張ったら、勿論あげるよ。その調子で明日も頑張ってね!さあ、食堂に行こう!』
***
「やっと食堂に着いた。暖かい食堂が天国のようだ……。」
紺布の言う通り、この時期、夜はかなり冷え込む。
しかしクズ収容刑務所看守養成所で鍛えられた私にはこのくらいの寒さなど余裕で耐えられる。
看守は皆、絶対零度でも耐えられるように訓練されているのだ。
『先に言っておくけど、房内にはストーブないからね。夕食をしっかり食べて体を温めておかないと凍死するよ。』
実際、冬に房内で凍死寸前になる囚人は結構いる。
「夕食だよ〜刑務作業お疲れ様!」
美雪が3人分の夕食を持ってきてくれた。
「嫌だ。」
「昆布が入っていない食事なんて食べるものか!」
……とかいいつつも美味しそうに夕食を食べているクズ三人衆。
***
新入り共を房に入れた後、本日房B担当の社長を手伝う。
2人がかりだとこの作業もすぐに終わらせることができる。
……カオスなオーラを放つ暗黒物質をチラ見せしていたのもよかったのかもしれないが。
『これで終わりかな。房の見回りは私がやっておくよ。』
「ありがとう!」
現在は20:20。
まだ見回りまでは時間がある。
私はスマホの中にあるとあるアプリを起動させた。
“明星刑務所監視カメラアプリ”
この刑務所内の監視カメラの様子を見ることができるアプリだ。
また、囚人についている超小型GPS機器によって、どの囚人がどこにいるのかもわかる。
ドアの施錠なども確認できるため、非常に便利だ。
***
見回りがやっと終わった。
現在は21:10。早く会議室に行かなければ。
房のある建物を出て歩き出したところで、楓に後ろから声をかけられた。
「お〜い!」
『楓!見回り終わったの?』
「うん。今日は、懲罰房に入っている囚人は1人だけだったからね。」
そういや昨日、一人が普通の房に戻ったんだっけ。
『あの、「鏡開きだ!」って叫んで部屋の鏡を粉々に割った奴?』
「そうそう。確かアイツは明日の夜に元の房に戻されるんだっけ。」
『今日の会議次第かな。』
ま、会議の内容でどんな意見が出ようが最終的に決めるのは看守長である私なんだけどね。
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アリア - はい‼️頑張ってください‼️ (2023年1月14日 14時) (レス) @page22 id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - アリアさん» 見守ってくださるのですか!?とっても嬉しいです!ありがとうございます!!無理しない程度に更新頑張ります! (2023年1月13日 20時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
アリア - waaaaありがとうございます・゜・(つД`)・゜・面白くてka☆o☆suなこの作品をずっと見守ります❗更新無理せずに頑張ってください‼️ (2023年1月12日 15時) (レス) @page22 id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - アリアさん» コメントありがとうございます!これからも、ka☆o☆suな雰囲気をお楽しみください! (2023年1月9日 11時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 1番最初からみてますが、まいっかいka⭐o⭐seで笑ってます...面白い作品を書いてくれてありがとうございます‼️ (2023年1月6日 15時) (レス) id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉姫 | 作成日時:2022年11月18日 8時