その24 秘密通路 byかぐや ページ30
結菜の部屋を出た私は私服に着替えた後、急いで搬入口へと駆けていった。
かぐや、椿、美雪が私を待っていた。
『あれ、楓は?』
「楓なら今日は刑務所に残っているよ。看守長が決めていたじゃん。」
かぐやの言葉で思い出す。……完全に忘れてた。
「とりま、シャバに出よう。」
『シャバって言うと、私達が囚人になったみたいで面白い!』
つい爆笑してしまった。
「私達も、いつクズにかかるかなんて全くわからないからね……。もしかすると明日なるかもしれない。」
椿の一言で、私達を重い沈黙が取り囲んだ。
全くその通りである。クズについてあまり解明されていない現在、看守といえどもいつ何時クズにかかってしまうかわからない。
ただ怯えて避けることしかできないのである。
重い沈黙を払いのけようと、美雪が明るい声で言った。
「早く家に帰ろう!きっと私達、連続で刑務所に泊まっていたから疲れているんだよ!」
『そうだね。早くそこの古井戸に行って井戸の底まで落ちないと。』
私達は搬入口のそばにひっそりと佇んでいる古井戸の近くに来た。
スイッチを押して井戸を覆っている蓋をどける。
すると、地底まで続いていると思われるような深さの穴が現れた。
勇気を振り絞って穴の底へと飛び降りる。
アリスになったような気分だ……などと悠長なことは言っていられない。
急いで着地態勢に入り、なんとか無事に着地する。
クズ収容刑務所看守養成所で鍛えられたから、高所から落ちても無傷なのだ。
私以外も順番に落ちてきて、無事に着地する。
みんながいることを確認してからスイッチを押すと井戸の蓋が元に戻った。
長くて狭い地下通路を無言で歩く。
暫くすると、通路の先に梯子が見えてきた。
探し求めていた財宝を見つけたかのように私達は駆け寄り、そして梯子をのぼり始めた。
数分後、マンホールの蓋を内側から開けて私達は外に出た。
外の新鮮な空気がとても美味しい。クズ臭もしないし。
「蒼とおうちデートしてくるね〜また明日!」
椿はそう言って、自宅とは反対の方向に歩き出した。
数分後、美雪とは分かれ道で別々になり、私はかぐやと二人きりになった。
分かれ道の数軒先にある家がかぐやの家で、その隣が私の家だ。
「芽依は楓と同棲とかしないの?」
『何回か提案されたんだけど、まだいいかな〜って思って断ってる。一人暮らしの方がなにかと都合がいいし。』
「確かにね……。」
その25 イケメン大集合 by椿→←その23 さて。拷問……じゃなくて尋問を始めようか。 by主人公
7人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アリア - はい‼️頑張ってください‼️ (2023年1月14日 14時) (レス) @page22 id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - アリアさん» 見守ってくださるのですか!?とっても嬉しいです!ありがとうございます!!無理しない程度に更新頑張ります! (2023年1月13日 20時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
アリア - waaaaありがとうございます・゜・(つД`)・゜・面白くてka☆o☆suなこの作品をずっと見守ります❗更新無理せずに頑張ってください‼️ (2023年1月12日 15時) (レス) @page22 id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - アリアさん» コメントありがとうございます!これからも、ka☆o☆suな雰囲気をお楽しみください! (2023年1月9日 11時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 1番最初からみてますが、まいっかいka⭐o⭐seで笑ってます...面白い作品を書いてくれてありがとうございます‼️ (2023年1月6日 15時) (レス) id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅葉姫 | 作成日時:2022年11月18日 8時