その22 失敗作混入 by社長 ページ28
終焉刑務所を出発してから約1時間後。
明星刑務所が見えてきた。
搬入口が開き、移送車は無事に刑務所の敷地内に入った。
結菜と社長が出向かえてくれるはずだが、なぜか結菜がいない。
その代わりに椿がいる。
何があったのか聞くために移送車から降りて、社長のところに駆け寄る。
『社長、結菜はどうしたの?』
「いや、ちょっと事故があったんだ。結菜は今、医務室にいるよ。」
そう言って申し訳なさそうにする社長。
……何があったのだ。
社長、かぐや、美雪と協力して、目が死んでいる囚人共を車から降ろす。
囚人共の顔には生気がなく、まるでゾンビのようだ。
きっと処刑シーンが相当ショックだったんだね。
いつもは何をさせてもブーイングが起きるのだが今日は誰も反抗しない。
丁度いい。刑務作業をやらせよう。
洗濯の刑務作業にしようかな。今日なら文句言わなそうだし。
囚人の監督は楓と結翔に任せて……。
って結翔も目が死んでるな。美雪に任せよう。
結翔は今日と明日、休みを与えなければ。
さあ。私は結菜の見舞いにでも行こうかな。一体何があったのだろうか。
***
軽くノックをして、医務室の扉を開ける。
机に向かって事務仕事をしていた咲紗さんが顔をあげてこっちを見た。
「どうしたの?」
『結菜の見舞いに来たんだ。結菜はどの部屋にいる?』
「一番手前の部屋だよ。……ああ忙しい。」
どうやら彼女は、医務室の薬品数を確認しているらしい。
「今日、結構大きめの乱闘があったからな。これだから房Cは。しかも房Aまで巻き込むとか、本当にやめてよね!」
咲紗さんの呟きを聞きながら、一番手前の部屋に入る。
彼女は頭から布団をかぶってベッドに横になってた。
『何があったの?』
「私はいつも社長に愛妻弁当を作っていて、社長は愛夫弁当を私に作ってくれるの。で、今日の昼に社長手作りの弁当を食べたら透明になっちゃったんだ。」
結菜は布団をどかしてこっちを向いた。
「お弁当に試作品の暗黒物質を入れるのはやめてほしいかも。」
彼女の肌は透明になっていて、骨や筋肉、内臓、血管が丸見えだ。
そういや社長が中2の5月頃、吾琥叙にスケスケになる暗黒物質を食べさせてたような。
でも、肌どころか服まで透明になっていたんだよね。とてもグロテスクだった。
当時のセコム共が「服の下が透けている吾琥叙様も美しい」とか言っていたけどさ。
“服の下”の定義が違うからね、それ。
その23 さて。拷問……じゃなくて尋問を始めようか。 by主人公→←その21 焼肉大好き! by美桜香
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アリア - はい‼️頑張ってください‼️ (2023年1月14日 14時) (レス) @page22 id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - アリアさん» 見守ってくださるのですか!?とっても嬉しいです!ありがとうございます!!無理しない程度に更新頑張ります! (2023年1月13日 20時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
アリア - waaaaありがとうございます・゜・(つД`)・゜・面白くてka☆o☆suなこの作品をずっと見守ります❗更新無理せずに頑張ってください‼️ (2023年1月12日 15時) (レス) @page22 id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - アリアさん» コメントありがとうございます!これからも、ka☆o☆suな雰囲気をお楽しみください! (2023年1月9日 11時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 1番最初からみてますが、まいっかいka⭐o⭐seで笑ってます...面白い作品を書いてくれてありがとうございます‼️ (2023年1月6日 15時) (レス) id: a3853a35e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉姫 | 作成日時:2022年11月18日 8時