戦いの女神、怪奇現象を多分解き明かす！ ３

その９２　神隠しに自分から進んで遭うスタイル　　byかぐや ページ33

ー翌日の放課後ー


冷たい風が吹き荒れる。

私たちは学校にある紅葉の大木の前に立っていた。

きっと、ここが今回の怪奇現象を解く鍵になっているはず。

怪奇現象に巻き込まれた人を助けるためには魔法陣が描かれた紙の中央に紅葉の葉を置く必要がある。

今まで怪奇現象が起きた７つの場所を結ぶと奇妙な形の魔法陣ができた。

私は、この魔法陣の中央に今回の怪奇現象の原因があると推測した。

私達が今いるこの場所こそが、魔法陣の中央であり今回の怪奇現象を解く鍵である。

「組紐を木の根元に置いて。そうすれば怪奇現象は解けるんでしょ？」

『……ごめんね。』

「急にどうしたの？」

かぐやは戸惑っている。

『組紐を“付けている”ことに意味があるみたいなんだ。』

組紐を付けている人が木の根元に立たなければこの怪奇現象は終わらないだろう。

「ってことは……。そんな！だめだよ！」

かぐやは事態を察したようだ。

『成功すれば、私はきっと帰って来れる。失敗した時は……。』

「そんなの嫌だ！私も一緒に行かせて！」

『2人でも行けるのかな？……もしかしたら、かの有名な方法が使えるかも。暗黒物質は持ってる？』

「勿論！さあ、行こう！」




私とかぐやは手を繋ぎ、2人で紅葉の木の根元に立った。

私達は、木の根元に吸い込まれた。

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