その48 少し混ぜただけなのに……。 byかぐや ページ9
私達の計画とは、吾琥叙よりも先にお風呂を済ませるという単純なものだ。
なぜ吾琥叙より先にお風呂に入らなければいけないのかというと……
アンモニア9割、硫黄1割のにおいがする人とお風呂に入るなんて嫌だから。
本当に単純な理由である。
まあ、今は作戦も成功して無事にお風呂に入っているからいいのだ。
『椿、シャンプーに気を付けて!!』
「大丈夫。さっき元に戻しておいたから。それに、あんなおかしなにおいのするシャンプーなんて使うわけないよ。」
確かに、硫黄とアンモニアのにおいがするシャンプーなんて誰が使うのだろうか。
「今、きっと吾琥叙はさんざん怒られて、日記を書き直しているところだと思うよ。」
華恋がそう言ってダークな微笑みを浮かべた。
ちなみに、吾琥叙は字が汚すぎてすべての字が「ゴリラ」って書いてあるように見える。
呼吸を整え、心を落ち着かせて見るとちゃんとした文字が浮かび上がってくるのだ。
『いい気味!』
「そして吾琥叙は私のかわりに、翌朝スキンヘッドになる。」
最高である!!
***
ー約20分後ー
「ウッホォォォォォォォォォ!!」
吾琥叙の雄叫びが聞こえてきた。
私達は急いでお風呂から出た。
「聖なる吾琥叙様の為に、私達はお風呂をお譲りします!」
美雪が言う。
しかし、本当は私達が吾琥叙によって汚されないようにするためだ。
かぐやは浴槽のそばで何か細工をしているようだ。
吾琥叙が服を脱ぎ終わる直前に彼女は浴場から出てきた。
『一体何していたの?心配したんだから……。』
「少し細工をしたんだ。まあ、面白いから見ていてよ。」
「ウッホウッホホ!ウッホウッホホ!やっと風呂だ!!」
そう叫び、吾琥叙は浴槽に飛び込んだ!!
するとお風呂のお湯が綺麗な赤紫色になったのだ……。
「脱衣所に落ちていたフェノールフタレイン溶液を少し混ぜたんだ。」
『アイツ、強いアルカリ性なんだね!』
少しかっこつけるのであれば、「塩基性」と言っても良いかもしれない。
というか、そもそもフェノールフタレイン溶液入りの容器が落ちている状況ってある?
赤紫だったお湯の色が、徐々に濁った深緑色に染まっていく……。
「あいつ、一体何者?」
様子をじっと見守っていたかぐやは困惑している。
私も同感だ。
『え?ただの硫黄アンモニアゴrrrrrrrrリラだよ!』
そのあと吾琥叙は平然と脱毛剤入りシャンプーをつけていた……。
まさか、気付かないとは。
その49 外巣との戦い!(ゲーム風) by主人公→←その47 怒りがとてもよく伝わってきたね。うん。 by主人公
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yui(プロフ) - テストの順位がうんこでコロナとインフルダブルでかかったけどこの作品のお陰で涙出るまで笑いました。ありがとうございます。 (9月23日 22時) (レス) @page18 id: 64bb273341 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 「蒼」の読みは「そう」です。コメントに気づかなくて返信が遅くなりました。申し訳ありませんm(__)m (2022年12月25日 14時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
来望 - 蒼って、読み方あおですか?それともあおいですか?? (2022年10月25日 19時) (レス) @page32 id: 7b9c6e724b (このIDを非表示/違反報告)
来望 - 蒼って、読み方あおですか?それともあおいですか? (2022年10月25日 19時) (レス) @page32 id: 7b9c6e724b (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - ピノさん» ちなみに、乾燥ワカメヘアー=アフロヘア―www (2022年1月19日 16時) (レス) id: d623c1ac50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉姫 | 作成日時:2021年11月11日 17時