クラスのアイドル（悪女）に制裁を ２

その７７　バカップルが物理的に爆発した件について　　by結菜 ページ38

少し現状を整理しよう。


１.社長と楓が沢山のバカップルを爆発させるために巨大なリア充爆弾を作った。

２.私達がそれを投げた。

私は戦いの女神なので当然守られた。

私の仲間も私の近くにいたため守られた。

しかし、バカップルたちは跡形もなく消え去っていた。

ガチの撲滅になったわけだ。

キャンプファイヤーの火が引火し、辺りは火の海になっている。

「ねえ、これ、殺人事件になるよね？」

かぐやの一言で私達は真っ青になる。

『うん……。』

「俺が何とかするよ！このくらいすぐに元に戻るさ！」

社長がいつになく頼もしい。

『とりあえず消火しないとね。』

「この暗黒物質を使っていいよ！」

社長がガラス瓶に入ったコバルトブルーの暗黒物質を私にくれた。

暗黒物質をガラス瓶ごと適当に投げる。

滝のような音がして、キャンプファイアー以外の火が消えた。

……辺りにある燃え尽きたリア充の残骸がよく見えるようになった。

「次はこれだ！！」

社長がガラス瓶に入った美しいエメラルドグリーンの暗黒物質を投げると、リア充たちは甦った。

だが、彼らの様子がおかしい。

「熱い熱い！！焼ける！！助けて！！」

「ごめんなさい！どうか、地獄行きだけはやめてください！」

私達は驚いて、顔を見合わせる。

「苦しみはそのままで体を復活させたんだ！」

社長がさも愉快そうに笑いながら言う。

なかなかえげつない事をするな……。

ところで、「地獄行きはやめてください」ってことは地獄に落とされそうになったってことだよね。

この際、地獄があるかないかについての議論はしないでおく。

一言でいえば、彼らは一旦死亡したってこと。

……ゾンビだ！


＊＊＊


「あ、かぐや！」

一応ゾンビである林が来た。

「うるさい。ゾンビは向こうに行け！！」

かぐやを含め、考えたことは皆同じであったようだ。

「ハ、ハイ、スミマセンデシタ……。」

林は去っていった。

「パワーワードすぎて草。ところで、あのイケメンな蒼もゾンビってことだよね……。」

椿が何かに気付きそうだ。

『考えない方がいいと思うよ。』



「そして、仕上げに……。」

社長はどす黒い固形の暗黒物質を投げた。

「これで、みんなこの事件のことは忘れたよ！」

社長には感謝しかない。

……事件の原因が社長だったような気がしなくもないが。

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