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その51 意味深多め  by結菜 ページ12

《夕食の時間です。食堂に降りてきてください。》

アナウンスが流れた。



作戦は夕食後に決行する。

それまではしっかりと「パンドラの箱」を保管しておかなければいけない。

『みんな、食堂に行くよ〜!』

「あんたなんかに言われたくないわ〜♡」

どうしてお前は……。

『班長は私なんだけど。』

「吾琥叙様、ここはひとまず芽依の言うことを聞きましょう。」

美雪が吾琥叙を説得しようと試みた。

「そんなの嫌〜♡」

しかし、吾琥叙は頑固である。

「ご飯が食べられなくなりますよ?」

「早く食堂に向かうわ〜♡」

華恋の黒い微笑みを見て、何かを察したのだろう。

ちなみにこの場合の「ご飯が食べられなくなる」は、「私にkillされる」という意味だと思う。


***


食堂に着いた。そこまではいい。

問題は、誰がどこに座るのかということだ。

私達は勿論吾琥叙の隣になんて座りたくない。

アンモニアと硫黄の混ざったにおいをかぎながらの夕食なんて絶対に嫌だ。

「私、一番端に座るわ〜♡美雪、私の隣に座りなさい。華恋は、私の前。」

「はい。」

「かしこまりました。」

ああ、よかった。

しかし美雪と華恋が可哀そうすぎる。



幸い、その後は無事にみんなの席が決まった。

「グゥゥゥゥゥゥグゴォォォォォォォウホォォォォォォォ」

突如、地の底から聞こえてくるような非常に混沌とした音が聞こえて来た。

『今の音、何?』

「さあ。吾琥叙の方から聞こえたよ。」

私とかぐやは顔を見合わせる。

「いや〜ん♡お腹なっちゃった〜♡」

お前かよっ!なんとなく予想はしていたけどさ。

「キャー!恥ずかしいわ〜♡」

ちらりと吾琥叙の方を一瞥すると、吾琥叙は小さな奇声を上げた。

「芽依ちゃんが睨んできた〜♡」

「吾琥叙様に意地悪するな!!」

林が現れた。

『命令?……君はこれから最後の晩餐を味わって食べるとよい。』

「すみませんでした!」

闇を含んだ微笑みを添えてそう言うと、林は謝って逃げて行った。

それでよろしい。


「どういうこと?」

結菜が椿に私の言葉の意味を尋ねた。

「多分、夕食が終わったら半殺しにされるってことだよ。」

椿の解説の通りである。

ま、反省したみたいだからいいけどね。





そんな感じで、無事に夕食の時間は過ぎていった……。

その52 自業自得!  by椿→←その50 それはパンドラの箱だった。  byかぐや



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作品ジャンル:恋愛
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yui(プロフ) - テストの順位がうんこでコロナとインフルダブルでかかったけどこの作品のお陰で涙出るまで笑いました。ありがとうございます。 (9月23日 22時) (レス) @page18 id: 64bb273341 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 「蒼」の読みは「そう」です。コメントに気づかなくて返信が遅くなりました。申し訳ありませんm(__)m (2022年12月25日 14時) (レス) id: 3f4c27677a (このIDを非表示/違反報告)
来望 - 蒼って、読み方あおですか?それともあおいですか?? (2022年10月25日 19時) (レス) @page32 id: 7b9c6e724b (このIDを非表示/違反報告)
来望 - 蒼って、読み方あおですか?それともあおいですか? (2022年10月25日 19時) (レス) @page32 id: 7b9c6e724b (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - ピノさん» ちなみに、乾燥ワカメヘアー=アフロヘア―www (2022年1月19日 16時) (レス) id: d623c1ac50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉姫 | 作成日時:2021年11月11日 17時

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