クラスのアイドル（悪女）に制裁を

その９　　十日前の悲劇　　by主人公 ページ11

ー十日前ー



私達のクラス２年C組は、運動会の種目に出る人を決めていた。

「では、女子でクラス対抗リレーに出場したい方は立ち上がってください！」

担任の先生が言った0.001秒後にかぐやと吾琥叙が立ち上がった。

「私は50m走7.9秒だったの！このクラスの女子の中で一番速いはずよ！！！」

吾琥叙、魂の叫び！

自己主張が激しすぎる件について。

「そうか。じゃあ、かぐやは何秒だったんだ？」

若干引き気味の担任の先生が、かぐやをフォローしてくれた。

「私は……」

「かぐやより私の方が早いです！！」

空気読めない系なクラスのアイドル(悪女)がいる件について。

吾琥叙。お前はもういい。

かぐやにタイム言わせてあげろよ。

「そうか。分かった。」

先生！！

“分かった”じゃないですよ！貴方、全然わかってないですよ！

「というわけで、男子は月里。女子は吾琥叙で決定だ。」

そういや社長、選ばれてたっけ。

あまりの理不尽な出来事に、記憶が別世界に夢トリップしてたわ。

当事者じゃないけど見ていて普通に嫌だった。

かぐやからしてみたら、たまったものじゃないだろう。

「……許さない。」

たった一言の呟きなのに、こんなに殺気が伝わってくるのがその証拠だ。

眉間にしわをよせ、怒りのあまり全身が小刻みに震えている……。





っていうかさ、かぐやって50m走6.7秒なんだよね。

吾琥叙より1秒以上早いんだけど。

……あれれ〜おっかしいぞ〜？

その１０　放課後の出来事　　by担任→←その８　　体育祭がなければいいだけの話のような気がする　　byかぐや

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