陸について話そう ページ4
「ねえジョー、私達陸に上がって何をするのですか？｣
「聞いてないのか？ リクルートってやつをしに行くんだとよ……｣
めんどくせぇ、と大きくため息をつくジョー。なんでも、私達ヴィランズの魅力を紹介するらしい。50年ほど昔、陸の魔法学校で学んでいたことがあったが、私と学生との交流は非常に少なかったうえ、今ではすっかり様子も変わってしまっているだろう。だが、一度行ったことがあるという話をどこで聞いたか、彼が「陸はどんなところなんだ？｣と尋ねてきたのだ。
そして理由を聞いて今に至る。私も行くのか!? と驚いたが、今はアースラ様とジョーに仕える身、ご主人のそばにいることはなんらおかしくない。そう納得して、今は彼に人類についての基礎知識と、変わってないであろう陸の常識について話した。
「おい、マジか?! 人類って血液は青くないのかよ！｣
「そうなんですよ！ 赤いんです。驚きましたが人類はそれが当たり前らしくて、青いほうが気味悪がられましたよ｣
へぇえ、と驚いた顔をしながら興味津々に話を聞いてくれるジョーが新鮮で、こっそり楽しみながら会話していた。
「あ、あとあれだ、人類は群れるんだろ？ 店の入口前でウミヘビみたいにさ……｣
手でにょろにょろとウミヘビを表しながら尋ねられた。
「ああ、そうですよ。人類は群れるのが好きなんですよ、多分。私はちょっと吐き気がするんですけど……。ウミヘビはまだマシで、ヤバいやつはクジラの死体に集まるヌタウナギみたいな勢いですよ。苦手です｣
「ヌタウナギ?! そりゃすげぇわ……｣
でしょう？ と同意を促す。私は『群れ』が苦手だ。あの空気感に晒されているだけで吐きそうになる。実際は吐かないんだが。
そんな話で若干不安げな顔になってしまった彼を励ます。
「ま、そんな心配することないですよ。すぐ慣れますって！ いざという時は魔法も使えますし｣
「……そう、だな｣
「ジョーなら大丈夫ですよ。ヴィランズとしての魅力はバツグンですから、すぐに人類を虜にできますって！ 困ったときは私もいますから！ 一緒に頑張りましょ？｣
＿＿私の言った通り、ジョーがリクルーティングで多くの人類(ほぼ女)を虜にするのは、もう少し先の話だ。
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紫(プロフ) - 緋焔さん» もちろんです！！わざわざ返信ありがとうございます！ (2017年5月20日 23時) (
レス) id: a503537b5d (このIDを非表示/違反報告)
緋焔(プロフ) - 紫さん» 大好きなんて！嬉しいです!!これからも応援よろしくお願いします！ (2017年5月20日 23時) (レス) id: 384f0aa109 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - コメント失礼します！ 群れの会話の時のヌタウナギとか面白すぎますww大好きです！頑張ってくださいっ！ (2017年5月20日 23時) (レス) id: a503537b5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋焔 | 作成日時：2017年3月12日 1時
