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悩める軟体動物_side:octopus ページ22

最近あいつの様子がおかしいと思ったら、やっぱり恋をしていたようだ。
「しかし、ありゃすごかったな……。さすがイカ、瞬発力はお墨付きって訳だ」
面倒なのは嫌いなので単刀直入に聞いたが、まさかあんなに慌てて逃げ出すとは思わなかった。いや、そういえば案外乙女だったな、あいつ……。
 そのあと、俺が今日も今日とて大量の仕事を捌いているときに逃げ出したことを謝りに来た。全く真面目ちゃんだ。別にそんないちいち来なくても、とは思ったがまあ嫌じゃないから良しとしよう。そうしたら驚くべきことに、あいつは俺の手を握った。そんなこといつもは絶対にやらない。危うく人間を落とすときの誘惑モードに入ってしまいそうになったが、なんとか留めた。なんなんだ、急に! こっちがびっくりするだろうが!! と叫び出したい気持ちは奥底に秘め、どう対応すれば良いのかも分からなかったので(恋愛相談と実際に恋愛するのは全くの別物だ)あくまで無関心に振る舞っておいた。
 「……そうは言っても、俺だって嫌いな訳じゃねェんだよなァ」
 ちょっと、考える時間が欲しい……。そんなことを呟いて机に突っ伏す彼の耳は、茹蛸の如く真っ赤に染まっていた。

見てないところで!→←悩める軟体動物_3



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(プロフ) - 緋焔さん» もちろんです!!わざわざ返信ありがとうございます! (2017年5月20日 23時) (レス) id: a503537b5d (このIDを非表示/違反報告)
緋焔(プロフ) - 紫さん» 大好きなんて!嬉しいです!!これからも応援よろしくお願いします! (2017年5月20日 23時) (レス) id: 384f0aa109 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します! 群れの会話の時のヌタウナギとか面白すぎますww大好きです!頑張ってくださいっ! (2017年5月20日 23時) (レス) id: a503537b5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋焔 | 作成日時:2017年3月12日 1時

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