:疲労 ページ1
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銃声が響く暗い路地裏。
頬に着いた血を拭って、スーツを着た男に片付けてと命じる。
片付けるのは、物などではなく、人間だ。
悪の力で悪を倒している。
その名も_ポートマフィア。
私はポートマフィアの準幹部という役割を務めている。
この仕事に、やり甲斐を感じているかもしれないし、感じていないかもしれない。
ただ、解るのは。
「はぁ…」
迚、疲れる仕事だということだけ__
/
「報告書書くのめんどくさーい」
ソファの上で寝っ転がって、伸び、欠伸をしながらそう云う。
仕事があらかた終わり、休んでいるのだが、
「此処、私の部屋なのだけれど?」
ため息混じりに私に文句を云ってくる、幹部の太宰さん。
そう、此処は一応上司の太宰さんの仕事部屋なのだ。
太宰さんはこう見えて優しいので
「いいじゃないですか〜ちょっとくらい〜」
「はぁ…親の顔が見てみたいよ」
「私の事拾った親は太宰さんですよ〜」
「育てたのは私じゃないし。あんなチビに育てられるからこうなるんだ」
チビ、とは中也さんのこと。
中也さんは私を此処まで育てて呉れた人だ。
因みに、太宰さんは私の事を拾って呉れた人。
中也さんの事をチビと莫迦にする太宰さんを見て、思い切り笑うと鼻で笑ってくる。
「君も結構、中也の事莫迦にしてるよね?」
痛い所をつかれた。
「そんなこと無いですよ!?育てて下さった人だし、尊敬しています!」
「わあ、それ、私も云われたい!」
確かに、いじったりもしているし、偶に莫迦にしたような事を云ったりもする。
だが、尊敬しているし、慕ってもいる。
あの小さな背中からは想像出来ないほどの、責任感、そして安心感がある。
しかも、体術もすごく、一つ一つの拳が迚重い。
育てられてから今まで、中也さんへの尊敬の心を忘れた事はないだろう。
「是非、私にも云っておくれよ!」
「はぁ…癒しが欲しいです」
「ねぇ、話聞いてた?」
「可愛い子居ませんかね」
太宰さんの言葉を無視し続けていると、文句を云われる。
その時、扉がノックされた。
*
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (12月18日 1時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - めっちゃ好きです…更新楽しみにしてます!! (9月8日 23時) (レス) id: eaf63886af (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - めっっっちゃ好き…… 続き楽しみにしてます (5月27日 19時) (レス) id: 07b28c2f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:へげえ | 作成日時:2023年5月4日 20時