第12話:第一〇〇三二次実験の結末 ページ30
「……え？」
御坂は、自分の目が信じられないようだ。消えていた。風も止み、熱も消え、プラズマは姿を眩ませていた。
一方通行が選択はそういう事だった。
原作を知っている彼女は、インデックスの裏に何がいるかを知っている。インデックスに、禁書目録に手を出せば、
しかし周りの人間はどうだろうか。
芳川桔梗にベクトル変換の能力は無い。培養器に入っている
嫌だ、と一方通行は頭を振った。
自分はどれだけ攻撃されても、傷一つだって付かない。第三次世界大戦が起きようとも、自分は平然と立っていられる。誰も守れずに。
一方通行は理解していた。自分の力がどういうものか。それは、誰かと一緒に生きていける力ではない。誰かが傷付けられていても、一人安全地帯で傍観しているだけの力。缶コーヒーの一本も守れない。
インデックスの目は、ズタボロの上条に向いていた。そして今、静かな怒りを宿して一方通行を見据えている。自分の命の恩人を、血塗れした元凶を睨み付けている。
第三者としてずっと「インデックスさん可愛い」と物語を外側から眺めていた人間。自分には向けられることの無い感情だと思っていた、インデックスの怒り。真正面から唐突にそれを突き付けられた
そしてその瞬間を、上条当麻は見逃さない。
「歯ぁ食いしばれよ、最強」
力を振り絞って、上条は立ち上がる。もう使い物にならないと、誰もが哀れみの視線を注ぐであろう手足。それを使って、立ち上がる。どれだけ痛めつけても、上条は止められない。守るべきモノがあれば、それだけで世界すらも敵に回してしまえる程の人間。一方通行は回避も反撃もしなかった。
「俺の最弱はちっとばっかし響くぞ」
自分の顔にめり込む拳を受け入れて、二度三度地面を跳ねた後、静かに意識を失った。
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ムスカ(ﾊﾞﾙｽしないで)(プロフ) - 凄い面白いです！！原作に近いのに原作とは違うイレギュラー(一方通行ちゃん)の続きが気になります…!!応援してます！ (2017年7月20日 2時) (携帯から) (
レス) id: 73140b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - Σ(ﾟДﾟ)ｽｹﾞｪ!!面白かったです！頑張ってください (2017年5月17日 15時) (レス) id: 8490ef35d5 (このIDを非表示/違反報告)
ガルシア - 頑張ってください！ (2017年5月5日 16時) (レス) id: 980d9fadba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菊桜 | 作成日時：2017年4月27日 19時
