とりあえず、ゲロ（レベルヒロ）インに中指立ててみた。【青葉城西】

２１話っていうか隠す気 ページ21

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及川さん私を騙して捨て駒にしようとしてること隠す気ないよね。

私にマネージャーなってほしい、って言った時の必死さはどうしたの？

廣宮如きで正気崩されてバレちゃってるじゃん。

まあいいけどさ。

どうせ私のこと、退部には出来ないんだから。

都合のいい、そして周りを動かせる“モブ”は、あまりいないからね。



……バレー部のマネージャーになると１度はやられること。

『マネージャーイビリ』

みんなそれに耐えられなくて辞めていく。

らしい。


とは言っても、いじめるのはバレー部員じゃなくて、ファンとか、そういう人だけど。



ただ、言わせてもらえば廣宮がいじめられているのはそれだけが理由じゃない。

その弱すぎる涙腺とか、

いちいち姑レベルでうるさいとことか、

及川さんたちのバレーが純粋に好きで見ているのに、ミーハー扱いされた、とか、

反応がうるさい廣宮のせいで練習が止まってるとことか。


廣宮という存在全てが問題なのだ。


正直私が入っただけじゃ、何も変わらないと思う。


だって廣宮をいじめているのは私の知り合いだから。

私がターゲットになるなんて有り得ない。

だから運が悪ければ卒業までこのまま。

私はただ訳も分からず入部させられただけで終わる。


え？知り合いなら止めろって？


やだなぁ。

言わせてもらうけど、みんな自分のこと棚に上げすぎだよね。

可哀想だとは思うけど、助けて上げるほどは仲良くないし。

いじめられていても、まぁ……、多少良心は痛むけど、見て見ぬふり。

ほら、だからこの世からイジメが消えないのよ。

私は何も悪いことをしていないし、むしろこれが社会では正解と言える。

当たり前の行為を行って、何故私だけが咎められなきゃいけないの？




……この話はまた今度にしよう。



『泣かせるな、っていうか……、』

『ただ遊んでるだけで、別に本気で言ってるわけじゃないじゃないですかぁ。』

『たかが冗談に今後いちいち目くじら立てられると迷惑なんで、今自論言わせてもらいますけど。』


「ねぇっ、ひっくっ、ううっ、もうやめてっ！」

『黙って聞いてろよブス……。』

少し声が低くなる。

「なっ、ちょっと！！」

『あのさぁ』

『あんた私にマネージャーやらせたいなら黙って聞いてろよ』

「ぐっ……」

『いいか？耳の穴かっぽじってよく聞け？』


あぁ、口が止まらない。



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