悪徳のジャッジメント[イナクロ未来組] (ページ5)

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04:「娘」ページ5

はあ…

私はため息をしながら家に帰るとそこには･･･

「お帰りなさい。お父さん」

車椅子に乗っている愛しい娘が出迎えてくれた。

「お父さんお疲れ様！今日はどうだったの？」

ニッコリと音がつきそうな程、満面な笑顔で言う娘に私は「問題ない。いつも通りだ」と、
微笑みながら言う。

「もう。それじゃあわからないわ！」

「全く･･･いつも通りだ。お前の方こそ今日は病院だろう？どうだ？」

娘は足が不自由で、１ヶ月に一回は病院に行って医者に見てもらう。

「やっぱりダメみたい。リハビリは一応しているけどね」

やはり･･･娘の足はもしかしたら一生治らないかもしれないと、医者に言われたことがあるからな。

それからだ。私が、金にこだわり始めたのは。

「ねえ、お父さん知ってる？七つの大罪って」

ああ、それか。七つの大罪は私が集めてるフラグだ。

フラグは、とある一定の犯罪を最大限まで集めたものだ。

私が知ってるのは、とある王国の王女が国民を殺した事件と、大量の毒殺、悪食娘位か・・・

「･･･でね･･･て！･･･ねえ聞いてる？」

「ああ、すまん。考え事をしていた」

「だから、看護婦さんの話によると、七つ大罪って集めると願いがじゃなうんだって！」

「そうか。それは凄いな」

「でしょ？」

本当に楽しそうに話す娘にそっと微笑み私は「少し書類を整理してくる」と言い
部屋を後にした。

私には金などついでにすぎない。

全ては娘のために。

私と娘の命がつきるタイムリミットはあと少ししかないとその時の私は知りもしなかった。