華、二つ ページ3
一方、女子たちも、クラス内ではっきり分かれていた。親伊吹派と、親松風派だ。
伊吹も松風も、女子からの人気が高く、一、二位を争っていた。もっとも、それを気にしていたのは松風だけで、伊吹の方は、女子たちがそんな話をしていても、どこ吹く風だったのだが。
「殴られたら、私が松風に復讐してやるわ。」
「A、それ、本気?」
優那が、心配そうに訊ねた。
「ええ、本気よ。伊吹は、私の大切な従兄なの。傷つける者は、例えクラスメイトでも、許さない。」
次の日は、土曜日で、学校は休みだった。Aは伊吹に会うために、柏木家に行った。
「はい。」
「伊吹、その顔、どうしたの!?」
伊吹の綺麗な顔は、痛々しく腫れ上がっていた。
「松風の取り巻きに、やられたんだ。」
「治るの?」
「一週間くらいすればね。元通りにはなるよ。」
「私、松風に復讐する。」
伊吹は、顔をしかめた。
「やめたほうがいいよ。Aまで、いじめられる。」
「それでもいいの。伊吹を傷つける者は、許さない。」
「ありがとう、A。僕も、松風には復讐したい。」
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さやや - 続編おめでとうございます。とりあえず文章的なアドバイスですが、もう少し地の文を増やしてみるといいと思います。最後が"た"で終わる地の文が多いと寂しいので、現在進行形 "〜している"とか、体言止めとかで工夫するとgoodです! (・ω・)ノ (2017年5月4日 20時) (レス) id: 17a2646650 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朝霧透花 | 作成日時:2017年5月2日 21時