華、十三 ページ14
「さっき、遠藤くんは松風くんと柏木くんが対立していると言いましたが、正確には、松風くんが柏木くんをいじめています。」
おや?とAは思った。平泉は、松風の味方ではなかったのか。見ると、伊吹も優那も興味津々という顔で平泉を見ている。
「ちょっ、お前何言って……。」
焦ったように大声をあげる松風を一瞥すると、平泉は伊吹の方に向き直った。
「そうですよね、柏木くん?」
平泉の声には、有無を言わせぬ響きがあった。伊吹は無言で立ち上がると、村田先生に向かってうなずいた。
「そうです。僕は、五月の初め頃から約四か月、夏休みを除くと三か月、松風にいじめられていました。」
「柏木くん、君はどうしてそれを僕に言わなかったんだ?」
「簡単ですね。先生を信じられなかったからです。」
悪びれる様子もなく、伊吹は堂々と言い放った。
「新米のあなたと、表面上優等生の松風、どちらが強いかは一目瞭然です。」
先生は、少し気落ちしたようにうなずいた。
「わかりました。とりあえず、松風くんと柏木くんは、放課後、職員室に来てください。三人で話をしましょう。HRはこれで終わりです。委員長、号令を掛けてください。」
号令の後、すぐに村田先生は教室を出ていった。
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さやや - 続編おめでとうございます。とりあえず文章的なアドバイスですが、もう少し地の文を増やしてみるといいと思います。最後が"た"で終わる地の文が多いと寂しいので、現在進行形 "〜している"とか、体言止めとかで工夫するとgoodです! (・ω・)ノ (2017年5月4日 20時) (レス) id: 17a2646650 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朝霧透花 | 作成日時:2017年5月2日 21時