私のママはベルモットです【名探偵コナン】

48 棘 ページ48

「美しい薔薇には棘がある…」

もしも、棘がない薔薇があったら、美しさゆえに簡単に手折られてしまうから。




「休暇？」

Aはベルモットから告げられた言葉をおうむ返しにした。


「そうよ。

少し休暇をとったの。

どこかへ出かけましょうか？」

「えっ、大丈夫なの？」

ベルモットはハリウッド女優としても、組織の大幹部としても、とても忙しい。

「ええ」

まぁ、正確には、ほぼとらされたのだけど。

何者かにAがねらわれていると知った時の、赤井、降谷、ジンなどの動揺っぷりはすざましかった。



赤井:ライフル片手に赤井曰く「害虫」を排除するため出かけていこうとした→Aとベルモットが「FBIでしょ！」ととめた。

降谷:笑顔で「脳天ぶち抜いてきますね！」と出かけていこうとした→「公安でしょ！」以下略

ジン:何もしなかったが、鋭い目つきで任務をものすごい勢いで終え始めたので、「このままだと兄貴の八つ当たりで半分は死にます！！助けてください！！」とウォッカからSOSをうける→ベルモットが「休暇をとってAを守る」といったことで、助かった。



「丁度学校も三連休だし、どこか旅行に行きましょうか」

「え、なら私京都か奈良行ってみたい！」

「どっちも行ってみる？」


アメリカとの往復生活で、日本では東都から出たことがないAは、京都と奈良をリクエストした。



「着物きてみたいなぁ〜」

「(絶対かわいい)いいわよ」

「ジン兄とか零兄とか秀兄とかに、送っていい？

あ、哀にも送ろう〜」

「(あの3人には、ティッシュおすそわけしないと)私が撮るわね」

「あとね、私護身術習ってみたいなぁ？」

「ダメよ！！傷がつくかもしれないし、私がジンあたりに殺されるわ！！！(必死)」

「えー、ダメなの…？(ウルウル上目遣い、右斜め45°)」

「しょうがないわね。(キッパリ)」

「(なんかママちょろくなってるような…)」

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