私のママはベルモットです【名探偵コナン】

24 ドレスアップ ページ24

「ルージュの色はこれ。ヘアピンはこれ。ゴムはこれ。ドレスは…」

パーティー開始三時間前。

Aはベルモットが買ってきたドレスアップ道具に、目まいを覚えながらセットされていた。


長いプラチナブロンドは、編み込みカチューシャにして、薔薇の髪飾りでとめる。

薔薇も造花だが、見ただけで高級品だとわかる、手のこんだもの。

真紅のルージュはAの白い肌にはよくはえた。

眉も綺麗に整えられ、ファンデーションも少し。化粧水やスキンケアにとびきり気を使う。

ドレスも結局パステルカラーではなく、ネイビーのミニドレスに落ち着いた。

ドレスは、デザインは腰にリボンがまかれたシンプルなものだが、ドレスのレースがすごく細かいものだったり、シルクだったりビロードだったり、ダイヤモンドが光っていたりで、とても美しい。

Aにぴったりだったのは、さすが母親というべきか。

アクセサリーはチェーンのネックレス、白い輪っかのイヤリング、GPSつきの指輪。

ハンドバッグはドレスとおそろいだ。


「あら、かわいい、さすがA」

ベルモットにそういわれ、はにかんだように笑うAは本当にかわいい。

将来はベルモット並の美女になるだろう。



だが、Aは、世間の人々が自分をクリス・ヴィンヤードの娘として受け入れてくれるのか、不安でしょうがなかった。

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