私のママはベルモットです【名探偵コナン】

11 兄 ページ11

透兄とジェットコースターやコーヒーカップなど満喫していたA。

「透兄！次あれ乗る！」

「A、はしんないで！はぐれるから」

周りの人たちも年が離れた兄妹なのかな？と微笑ましそうに見ていた。

綺麗でかわいい女の子が楽しく笑い、すごいイケメンがお兄ちゃんしているのだ。

注目も集めてしまうわけで。


「安室さん、Aちゃん」

コナンと哀と阿笠博士と歩美、元太、光彦…



「2人って、知り合いだったんだ〜…」

表情と言っていることがかみあっていないコナン。

「うん、言ってなかったっけ」

不用意なことをいわないように自分に言い聞かせつつ、視線が明後日の方向のA。

「やあ、コナン君」

胡散臭いスマイルを絶やさない安室。

そして威嚇するように睨む哀。

(ベルモットの娘とバーボン….一緒にいた方がいいな)

そう判断したコナン。

「2人とも、一緒に回っていい？」

「え」

(私、シルバーブレッド苦手なんだけどな、…)

Aの心境を察したらしい安室は、ニッコリと口火をきった。

「僕たち、ジェットコースター三連チャンとかするから、歩美ちゃんとかは一緒に来ない方がいいよ」

「(チッ…)わかった。またねー！」

コナンはそういいながら発信機をガムでくるみ、Aの足元になげた。

それから、追跡メガネのバッテリーが充分あることをたしかめた。



「透兄、これカワイイね！」

ママに似合いそう、と指差したのはトロピカルランドのアニマル系キャラクターの耳のカチューシャ。

ネコや犬などがあったが、Aが指差したのはネコ。

自由きままで、たしかにベルモットはネコのようだ。

「私、買ってくるね」

ゴソゴソと財布を取り出したAを手で制す安室。

「僕が買うから」

「え、でも、…」

遠慮するAをいいから、と説き伏せ、安室は耳を3つ買った。

「はい、どうぞ」

ベルモット用のネコの耳だけではなく、安室は自分用に犬、A用にうさぎを購入していた。

Aがうさぎ耳をつける。

(カワイイ…！)

俺の見たては間違ってなかった、と拳を握る安室。

「ありがと、透兄！」

嬉しそうに笑うAに、どういたしましてと安室は返事をした。





一連の流れを聞いていたコナン、哀は沖矢の「デビルにかこまれたエンジェル」の意味がなんとなくわかった。

12 弱味→←10 バーボン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す