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健人side.
頭に浮かぶ君の顔をかき消して
先生の家に向かう。
いつもの俺なら断るのに。
先生の犬のように動く自分がバカらしい。
閑静な住宅街を抜ければ、
見えたのは綺麗なマンション。
さすが公務員だけはある。
『入って。』
インターホンから先生の声が流れ、
【605】
と、書かれた部屋に足を進める。
ため息をついてから
ドアを開けようとした時、
ガチャ。
俺がドアノブに触れる前にドアが開く。
先生 : いらっしゃい。
急かすように俺を部屋へと引き入れる。
ガシャン。
ドアの閉まる音がやけに耳に残った。
・
なんでこんなに急かすのか、
不思議に思って振り返れば
すぐ目の前にあった先生の顔。
健人 : んっ…。
いきなり先生の唇が重なり、
突然のことに思考が停止する。
いきなり…なんなんだ…?
先生のキスは今までにしたことがないほど長くて
酸素が足りなくなっていく…。
いつの間にか
体制を崩した俺は座り込んでいて
腕を抑えながら先生が上から見下ろす。
健人 : っはぁ。はぁ、はぁ…。
やっと終わって
必死に肺へと酸素を送る。
・
一瞬、俺から離れたはずの先生が
また俺の目の前に座り込み、
俺の口に何かを流し込む。
健人 : んっ。
喉がそれを拒絶すれば、
飲み込みきれない液体が床へと落ちる。
ただでさえ、意識が朦朧(もうろう)としてた俺。
先生 : いいから、飲んで。
先生の言葉に
俺はゆっくり喉を開いた。
ぐっと流れてくる何か。
重いまぶたが落ちてきて
先生が何かを俺に言う。
・
・
「今まで、よくも騙したわね」
って…。
・
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KANTO LOVE - 主人公の気持ちを考えたら感動して泣いていましたww (2019年3月30日 3時) (レス) id: 367f723e61 (このIDを非表示/違反報告)
Mimi - 初めてこのシリーズを読んだけど、とっても面白かったです。それに続きが気になって1日で読み終えてしまいました。(笑) (2018年3月24日 16時) (レス) id: 34ff8e9977 (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - 意外な終わり方でしたが、結ばれないふたりというのも、この話にあっている感じがしました!すごく感動して、1日で読み切りました。笑 (2016年2月3日 1時) (レス) id: 5bc6fc8fb4 (このIDを非表示/違反報告)
あみみん - 感動しました、小説を読んでこんな泣いたことはありません。健人くんと主人公の最後がちゃんと見たいです。続編待っています。 (2015年4月1日 3時) (レス) id: 7f623697a7 (このIDを非表示/違反報告)
がっざん - 私も小説が好きなので 書いてみたいなと思いました! いつも感動させてもらっています これからも、もっとかいてください! 新しいのが出たら私も早速読ませていただきますのでw 楽しみにしてます頑張ってください! (2014年12月13日 22時) (レス) id: d207f5d5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら豆 | 作成日時:2013年4月21日 10時