6.突然のお知らせ ページ8
私が名刺を差し出すと、蛇賀くんは嬉しそうに微笑んでスマホを取り出し、名刺を眺めながら携帯に番号を入力した。
「うん…ありがとう。あのさ、また連絡しても『ピコンッ♪』…あ、メールだ…」
蛇賀くんがそう言いかけた所で、私と蛇賀くんの携帯からメールの着信音が鳴った。
「私もだ…なんだろう」
二人でスマホを覗き込むと、お互い昔の友達から同窓会のお知らせが来ていた。
「同窓会…なんで今?」
私がそう呟くと、蛇賀くんはまた私の顔をのぞき込んで「前園さんは行くの?」と聞いてきた。
私はそれにすぐ返事を返せなかった。
友達だっていたし、いじめも受けていなかったけれど、いつも気を張っていたあの頃は正直私にとって良い思い出ではない。
それに、あの日の事は今も後悔している。
でも…今蛇賀くんはここにいる。
私の目の前にいてくれる。
ほんとうに…どうして…なんだろう。
「蛇賀くんはどうして私に近づこうとするの?」
そう聞けたらどんなにいいだろう
私はまた子犬のような顔で私を見つめている「行くよ」と笑って答えた。
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ちた - 更新楽しみにしてます! (2021年8月11日 1時) (レス) id: daa16f4a74 (このIDを非表示/違反報告)
珍妙な眼鏡(プロフ) - 更新待ってます! (2021年7月27日 10時) (レス) id: 6503161f4b (このIDを非表示/違反報告)
床に寝転ぶ猫 - 初めまして!鏡子さんのうらみちお兄さんシリーズがとても好きです!更新いつまでも待っております!! (2019年8月1日 16時) (レス) id: 52e5b5915e (このIDを非表示/違反報告)
毒蜘蛛 - 更新待ってます^^* (2019年6月2日 1時) (レス) id: a1f2b3bb01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡子 | 作成日時:2019年2月20日 18時