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「皆にも協力してほしいと思ってる。でも生半可じゃない本物の有志を期待している!!」
『行かない方が良いよ。出るから。』
「どうしてだい?」
『出るからに決まってるでしょ。危険すぎる。』
未来を見たAが清継を諦めされようとしても本人は行く気満々だった。
その日の夜、カナから連絡があり、旧校舎に行く事にしたけど怖いからついて来て欲しいと言われた。
『私行きたく無いんだけど。』
「私だって……」
『……分かった。危なくなったら帰るからね。』
「うん!」
Aは夜、カナと待ち合わせして旧校舎の所にやって来た。
「よし、揃ったね。メンバーは6人か。」
「楽しみですね。清継君!」
Aは周りを見渡しているとリクオに話し掛けられた。
「ん?カナちゃん!?Aちゃん!?…なんで!?怖いの苦手なんじゃ…。」
「う、五月蠅いな。いいでしょ!?リクオ君こそ何でよ。」
リクオはカナに追及されて戸惑っていた。
「Aちゃんは?どうして?」
『カナから連絡が来て一緒に行ってほしいって言われたの。』
「そうなんだ。」
『危なくなったら私帰るから。』
「うん。」
三人で話していると清継が誰かに気が付いた。
「やあどうも。有り難う来てくれて。失礼だが、名前は?」
「及川氷麗です!こう言うの超好きなの!」
「歓迎するよ!」
「俺も好きなんだ。倉田だ。」
「(物好きも居たもんだ。)」
リクオは呆れている様だった。
Aは後ろを振り返った。
「Aちゃん?」
「A?」
『何でもないよ。』
Aは誰かの視線を感じたが誰も居ない事で気のせいだと思った。
「よし、じゃあルートはこうだ。学校からはフェンスが高くて行けないし池を泳いで行く事も無理。裏手の此処から登って交通量の少ない時を狙って道路を渡る!片道二車線だから気を付けて!」
皆がドキドキ、ワクワクしている中、Aとリクオは不安だった。
『(予知が外れた事は無いから、此処に妖怪が出るのは間違えない。行きたくないなぁ。)はぁ。』
「Aちゃん、やっぱりさっきから様子変だよ。」
『リクオ君にだけ教えておくね。』
「うん?」
『旧校舎に妖怪が出るよ。絶対に!』
「出たら僕が守ってあげるよ。Aちゃんもカナちゃんも。それに怖かったら目を瞑ってて。」
リクオは自分の不安を隠してAを安心させようとした。
『有り難う、リクオ君。』
皆で移動して旧校舎の前までやって来た。
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作者名:彩夏 | 作成日時:2023年8月27日 23時