5 ページ5
Aはカナから見えない様にした。
その後無事外に出た時、Aとカナは手を繋いで出て来た。
次々に子供達がトンネルの中から出て来た。
そしてその様子をマスコミのカメラが取っていた。
「お母さん!」
「どうやらバスに乗っていた客は無事の様です。」
『お母さん、お父さん。』
Aも両親に抱きしめられていた。
A達は無事に家に帰ったのだった。
奴良組本家のテレビの前でそれを見ていたぬらりひょんと鯉伴は出てきた女の子、Aを見て驚いてお茶を吹き出した。
「A…今、Aじゃ無かったか?」
「俺もおふくろに見えた。」
二人は固まり、リクオが戻って来るのを待った。
二人は玄関で待って居ると青田坊に担がれたリクオが帰って来た。
「帰って来たか!?」
「リクオ!起きろ。眠いのは分かるが起きてくれ!」
「なぁに?お父さん。」
「お前が救けに行った女の子達の名前言えるか?」
「カナちゃんとAちゃんだよ。」
「苗字は?」
「お祖父ちゃんもお父さんもどうしたの?」
周りの皆も不思議そうにしていた。
「良いから、答えろ!」
「家長カナちゃんと夜桜Aちゃんだよ。」
「!!夜桜……そうか、そうか!そうか!!」
ぬらりひょんが嬉しそうに笑っていた。
それを見た鯉伴も嬉しそうだった。
「リクオ、そのAちゃん何じゃが、お前の姿を見て何か言っておらんかったのかのう?」
「えっ?何も言ってなかったよ。もういい?僕眠たいから。」
「分かった、リクオ。お休み。」
リクオは寝ぼけながら自分の部屋に向かったのだった。
「総大将?」
「ぬらりひょん様?」
「鯉伴、あいつが帰って来た。だが、リクオの姿を見ても何も言わんという事は覚えておらん可能性がある。」
「親父。あの人からしたら知らない人だからな。」
「分かっておるわ。」
ぬらりひょんは話をしながら姿を元に戻していた。
「ワシの奥が帰って来た。」
他の皆はAの姿を暗がりで良く見えていなかった為ぬらりひょんの言っている事が分からなかった。
その日の翌日の夜からAは夢を見る様になった。
『(………知らない場所…。
何処かの屋敷の御姫様の部屋で私に何かを言っている人?
「______。人はワシをそう呼ぶ。あんた面白いな、また来るぞ。」)』
Aはそこで目を覚ます。
『(彼は誰?妖なのはわかるけど……)』
Aは月を見る為窓を開けていた。
208人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:彩夏 | 作成日時:2023年8月27日 23時