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「もう!!何めそめそしてんの!!」
「いてて。」
「あれ逃すと30分後だよ!」
「いーーよ。僕には一緒に乗る資格なんてないから。」
「なんでー!?嘘つきだから?」
「違う!!情けないんだ!!」
リクオは妖怪の事よく知ってる筈なのに情けないと言った。
「よく分からないけどリクオ君が情けなくないそう言う人になればいいんじゃない?「バス中で」教えてくれたじゃない。ドジな下僕達の所為で遅刻するってあの立派なおうちなら、本当に居るのかもね!だったら、そう言う人達の上に立てる立派な人間になればいいじゃない。」
『確かに、そうなれば文句言って来るの辞めるかもだし。』
「立派な、人間?」
「そ!だから、その下僕が妖怪とか、もう言わない方が良いと思うよ。」
『確かにね。カナちゃんの言う通りだよ。』
「其れって僕の言う事信じてないじゃんか!!」
「だって怖いもん!!妖怪ってお化けでしょ!」
『えっ?妖怪は触れれるけどお化けは触れれないって違いがあるよ?』
Aがそう言うとカナは驚いた顔をしていた。
「会った事があるの?」
『無いけど、書物で呼んだ事があるよ。妖怪に助けて貰ったって書いてある書物を。でも私も怖いかな。』
「怖い?」
「見せてくれたら信じるけど、やっぱりそんなの見たくないよ!!」
Aはバスを見て体を抱きしめて震えていた。
『ねぇ、カナちゃん!リクオ君!バス、一本遅らせない?』
「いやだよ。30分後だよ。」
『そう…だよ…ね。』
カナとAはバスに乗ったがリクオは結局バスに乗らなかった。
バスがトンネルに近付いた時にAは咄嗟に声を掛けた。
『窓から離れて!!』
窓から離れた子は無事だったが怪我をした子が多かった。
「痛いよ。」
「お母さん。」
「大丈夫皆。しっかりして。」
『痛くないよ。大丈夫。』
Aが声を掛けて安心させた。
『何かが来る?』
「キャ!!」
「い、家長君!?ビックリするじゃあないか。」
「だって、そこに人が並んでたから。」
カナの言った方を見ていると妖怪が並んでいた。
『来る。また別の何かが来る?!』
「何を言ってるんだね、夜桜君。何も……」
後ろの瓦礫からより多くの妖怪が現れた。
「良かった、無事で。カナちゃん、Aちゃん。怖いから目を瞑ってな。」
「誰?」
『誰?』
妖怪同士の戦いを見ている妖怪が一人が来る事に一早く気が付いたAはカナを抱き寄せた。
「Aちゃん?」
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作者名:彩夏 | 作成日時:2023年8月27日 23時