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Aが探していると清継達が男子トイレに入って行くのを見た。
『ゆらちゃん!』
「夜桜さん!?なんで居るん?家長さんも学校に居るみたいやし。」
『家に帰ってたらよく分かんない妖怪が現れて二人で逃げてたら途中でカナが居なくなって……』
「男子トイレに彼女は居なかったよ。」
戻って来た清継が言った。
『そんな……カナ!!何処に居るの?』
Aが目を瞑り予知の力を使った。
Aは一人で走ってある教室の前に着いた。
『この教室に居る。』
Aが教室のドアを開けようとしたら妖怪の姿になったリクオとカナが出て来た。
『カナ!!』
「A!?どうして此処が分かったの?」
『それは秘密。カナを助けて下さり有り難う御座いました。』
「俺はもう帰るぜ。」
「待って!!あの…」
「足、怪我してんのかい?」
『そうなの。動かないでね。』
Aがカナの怪我した足に手を翳して怪我を治した。
「えっ!怪我が治った?」
『誰にも言わないでね。』
話していると清継から電話がありカナは大丈夫だと伝えた。
いきなりリクオがカナを抱え、窓から飛び出した。
『!!』
Aが驚いてリクオとカナを見ていた。
「Aちゃんはジジイに送って貰ってくれ。」
『えっ?』
「送させて貰おうかのう。」
Aの隣にぬらりひょんが好々爺の姿から本来の姿に変わったのを見た。
『妖さん!いつの間に来たんですか?』
「其れより帰るぞ。治癒力と予知の力を使ったから疲れただろ。」
『どうしてそれを……』
「ワシはあんたの事で知らん事は無い。」
話しながらぬらりひょんに抱えられぬらりひょんも窓から飛んだ。
『キャ!』
「怖かったらワシに身を任してみよ。」
『えっ。』
そのまま空を飛んで送って貰った。
『誰も気づいてなかった。』
「其れがワシが“ぬらりひょん”だからじゃん。」
『送って下さり有り難う御座いました。今度お礼させて下さい。』
「……待っておるぞ。それじゃあのぅ。」
ぬらりひょんはAの頭を撫でて帰って行った。
『どうして妖さんは私のいた所に居たんだろう。まぁいいか。』
Aは家に入りご飯を食べて明日の準備をして寝た。
次の日学校に行くと何故かカナがリクオを手を掴んで見つめ合っていた。
Aはその様子を見て少し驚いた。
『朝から何しているの?』
「A、おはよう。」
『おはよう。』
カナがAに挨拶するとそのまま離れて行った。
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作者名:彩夏 | 作成日時:2023年8月27日 23時